そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』観たよー

PS Storeでの配信開始初日に早速レンタルして、週末中に感想書こうと思ってたんだけど、意外とborder1ほど「言及したい欲求」が沸かなかった・・・

いや十二分に面白くはあったんだけど、border1が難解だったのに対して本作はかなり明快かつ普通にウケそうなアクションが多めだったので。

でも、折角観たのに何も書かないのもなんなので、今回はサクッと。



攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers 劇場予告編 [HD ...

かつて軍で英雄と讃えられた男が、戦争犯罪として裁かれようとしていた。

しかし彼は捉えられながらも、軍の独自回線と情報モジュールを用いて日本の交通機関のシステムを掌握し、かつての「戦争の真実」が眠る政府に機密情報「パンドラ」の開示を迫った。


時を同じくして、公安ではロジコマに何者かが侵入する事件が発生していた。

その調査を進めるうち、ロジコマを狙ったバトー達の部隊が襲撃にあう。

そして米軍の機関を名乗る女が接触し・・・



今作ではこれまでの攻殻機動隊シリーズではお目にかかる機会の無かったある意味で夢の対決「少佐対バトーのガチバトル」が見られる。

特にS.A.Cシリーズでは少佐といえば作中最強のジョーカーのような存在で、バトーなんか一捻り、なんであれば「どんな事件も最後はハイレグ少佐が八面六臂のアクションでなんとかしちゃうんでしょ」なイメージがあった。

しかし本作では力量に大差は無く、チームの力で勝ちを掴んだという感じが面白い。


さて、話の本筋について考えると、前回に引き続き今回も「記憶」がキーになっていたのが興味深い。

今にして思えばエンディング曲も「キ・オ・ク・キ・オ・ク・・・」だし、個別の話数ではなく全体のテーマとして扱っていくんじゃないかと思われる。


攻殻機動隊の原作漫画は様々なSFテーマがごった煮状態になっていて、映画やS.A.Cや本作はそこから要素を抽出して強化しているイメージがある。

攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER (KCデラックス (2453))

攻殻機動隊1.5 HUMAN ERROR PROCESSER (KCデラックス (2453))


映画『Ghost in the Shell』では、「肉体と思考とが完全に分離された世界における”人格”とは何か」が主題になっているように思う。


TVシリーズ『Stand Alone Complex』では、「ネットワーク化された思考と社会」が最も大きなテーマになっていた。


それでは本作は?というと、おそらく「入れ替え可能な記憶」とそれによって「変わる部分・変わらない部分」が主題になってくるんじゃないかなーと予想している。



名作とよばれるSF作品を読んでおこうと思いたち、ここ数ヶ月は新旧様々なSFジャンルの小説に手を出していて、ちょうど最近は本作脚本 冲方丁の『マルドゥック・スクランブル』を読み終えたところだったりする。

マルドゥック・スクランブル』では、”一度殺された少女”ルーン・バロットが超常的な力を手に入れながらも、それでも強大過ぎる敵と対峙していく描写がスリリングで面白かったのだが、本作にもそのテイストが受け継がれているように思う。

そして、思い返してみれば『マルドゥック・スクランブル』でも「記憶」こそがキーになっていたわけで、ARISEシリーズと併せてマルドゥックシリーズも読んでおくと面白いかもしれない。

マルドゥック・フラグメンツ

マルドゥック・フラグメンツ

それにしてもサイトーさん、職人気質のスナイパーだったのが完全にゲス野郎になってしまって…

予告で見たときはてっきりシリアスなシーンだと思ったのに。

まぁ、私生活がダメダメな方がより「職人」っぽい気もしないでもない。