そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『ジュピター』感想

ホント正直なところを言うと予告編からして「あ、これは僕が好きじゃないタイプの映画だな」という予感はしていたのだが、案の定毒にも薬にもならない感じの作品だった。

ジュピター ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

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映画好きを自認する以上たまにしょうもない作品にお金を落としてしまうことだって致し方ないと思ってはいるものの、それでもIMAX+3Dメガネで¥2,300(更に交通費も考えると・・・)ともなるとちょっと受け止めがたいものがありますな。


圧巻の映像美、だけど

攻殻機動隊風の光学迷彩を纏う敵にトロンを彷彿とさせる光跡を描く反重力ブーツを用いた空中格闘と、序盤は映像のインパクトで結構ワクワク感はあった。

この辺は流石はウォシャウスキー姉弟といった感じで、導入部の不安感も飲み込んで楽しめるかなーと最初は思えた。


が、舞台が宇宙に移りトカゲ型宇宙人やら宇宙船やらが入り混じったドンパチが延々続くとなるといい加減食傷気味になってくる。

そも今にして思えばマトリックスでも初作は現実感ある空間で非現実的なアクションをするから面白かったのであって、これが2作目以降みたいないかにもCGですよって舞台になってしまうと、それがどれだけ精細でリアルなCGだろうがそんなに心惹かれないんですな。


そもそも話の土台が・・・

さて本作、大雑把にいえば冴えない家庭の娘さんが宇宙の王族のお家騒動に巻き込まれる話なんだけど、人間と狼を遺伝子操作で掛けあわせた戦士とかが出てくる世界観で、王族の生まれ変わりであると皆が納得する根拠が遺伝子ってのがさっぱり腑に落ちない。

それだけ技術力あればいくらでも偽造可能でないのかね。

更にいえばそれこそ人類も放し飼い方式にせずマトリックス的な培養で良いじゃんて気もする。

いやきっと今作は小難しさを極力排除して一般大衆受けする娯楽作で行こうという意図ありきでこういう感じなんだろうなとは思うけれど、それにしたって話に見るべきものが無さすぎる。


そして物語自体も、抑圧された生活からのレリゴーからの日常回帰という定番路線にラブロマンスを絡めた今時流行りの作りなんだが、全体的にぶっ飛び過ぎてて主人公にさっぱり感情移入できない。

結局の所、予告編から受けた「映像の派手さだけが自慢のティーンエージャー向けの娯楽作」の域を脱しない印象となってしまった。