そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

OVA『翠星のガルガンティア 〜めぐる航路、遥か〜』下巻 感想

前巻でのワクワクの幕引きから半年、ついに円盤届いたんで早速観てみた!


ついに明らかになるリーマの素性。

それは、地球にわずかに残された陸の「国家」から、発掘されたマシンキャリバー・マズルを動かす術を求めて船団へと潜入していた工作員だった。

地球上のほとんどが海に覆われてしまった時代においては、陸地というのは相当に恵まれた居住地なのだろう。

だがそれ故に、その貴重なリソースを巡っての争いも絶えない。

そんな国家の勢力図を塗り替える戦力としてマズルを運用するため、マシンキャリバーの知識と技術を求めてクーゲル船団、そしてガルガンティア船団へと潜伏し、パイロットとの接触の機会を狙っていたのだった。


シリーズ自体がこの上なく大好きだし部分部分ではグッと来るところはあったんだけど、このOVA1作品としての満足度はちょっと低めかなというのが正直なところ。

世界観を陸へと広げただけで、TVシリーズであった後に残るようなテーマ性の広がりを感じることは出来なかった。

上巻で垣間見られたレドの葛藤あたりなんかは深めていくと面白いと思うのだが、結局最後はありきたりな平和主義で終わってしまった。

作品としては普通以上に良かったとは思うのだが、TVシリーズが最高レベルで好きだったことを踏まえると、期待を下回ったと言わざるをえない。


TVシリーズのコメンタリーでも少しだけ触れられていた陸地の存在。

作中の「陸の者とは係るな」という台詞にも象徴されるように、この時代の海に暮らす者とって陸は高い技術を持った上位存在であると共に厄介事をもたらす脅威でもあるのだろう。

∀ガンダムでいうところの地球からみた月みたいなものであると解釈できる。

今作は来るべき続編で陸を舞台とするための「つなぎ」としての意味合いが強かったのだろう。

それだけに2期TVアニメ化が無くなってしまったのは残念でしかたない。

(個人的には歴代の大ヒット作とも引けをとらない位好きなんだけど、世間的にはそこまでではないのだろうか。エヴァの「少年の無力感」とかまどマギの「社会にすり潰される若者像」みたいな時代性の空気感を感じさせる要素が無いの弱さなのかもしれない。)


今作もキャストと共に製作陣のコメンタリー付き。

世界観であるとか小道具といったところに制作のこだわりが感じられるのが面白い。

小説が発売されたら絶対に買おうと思う。


追記。

続編小説の予約始まってたんで早速ポチった!

翠星のガルガンティア 続編小説 上

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