そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」2話 感想

機動戦士ガンダム THE ORIGIN II [Blu-ray]

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遺児キャスバル・レム・ダイクンが復讐者シャア・アズナブルとなる過程の物語。

そして、モビルスーツの時代の予兆の物語。

本作は漫画版の10巻中頃までのストーリーにあたる。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(10)<機動戦士ガンダム THE ORIGIN> (角川コミックス・エース)

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そんなわけで、ガンダムという物語においては結構重要な部分なはずなのだけれど、 個人的には意外と感慨が無かった・・・

漫画でいうと1冊分にも満たない内容であり、区切りが悪く思えてしまったせいかもしれない。


どうにも声がね・・・

幼かったキャスバルは、逞しい少年エドワウ・マスとなった。

そんなわけで声優も本家本元の池田秀一氏にバトンタッチになったわけなんだが・・・

本物に対してこういう言い方をするのもなんだけど、 キャラの年齢からすると正直違和感があった。

緊迫した襲撃の場面でもそればっかり気になって「うーん」となってしまった。

この辺、むしろ「本来のシャア・アズナブル」役の関俊彦氏の演技のほうが歳相応な感じに聞こえた。

追記:どこぞで感想見かけてすごく腑に落ちたんだけど、池田さんて台詞の読み方がひたすら朗読調なんだよな。

だからシャアになって以降の余裕ぶったような役者ぶったような感じとしてならハマるんだけど、 そうじゃないはずの本作では違和感として現れると。


なんのために鎧着たんだろうね

漫画で読んだときは全く気にならなかったんだけど、映像で見るとなんだか滑稽に思えてしまった。

一体どのタイミングで入り込んで、何のために襲撃者は鎧着てご丁寧に剣で襲撃したんだろう?

まさか昼間の訪問に紛れて鎧着て不動でいたのか?それとも襲撃メンバーがいそいそ着込んだのか?

あれだけ大規模にドンパチやっておいて隠密のためって感じでもないし、 あっちが陽動だったとすれば普通に銃持ってった方が良いだろうし・・・

例えば内部から潜入の手引をするためだったりとか、ザビ家とは別の勢力だったとかならなー。

でも後のキシリアたちの台詞的には普通にジオンの手のものだったっぽいし。

図説 西洋甲冑武器事典

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(若干めんどうくさいことをいうと、プレートアーマーって満足に動くためにはサイジングがかなりシビアらしいので、 そういう意味でも元々飾ってあるのを襲撃者が着るのはアレだよなーと)


モビルワーカー格好良い、けれど

1話のガンダンク初期型でも思ったことだけど、 モビルワーカー01の工業機械として説得力あるデザインには燃えるものがありますな。

そしてド迫力の模擬戦!ではあるのだが、どうにも巨大人型ロボットであることの優位性の表現としては微妙だなーという気がしてしまった。

キャタピラや車輪には無い利点であるところの左右移動を織り交ぜた動作だったりとか、 あるいは無重力空間での機動性みたいなことが表現されてればよかったんだが、 あの映像だとどっちかというと「装甲スゲー」「動力スゲー」という印象にしかならない。

ついでに気になったところだと、ガンタンクって「ジオンのモビルスーツ開発の動向を受けて開発された」って設定だったような記憶があるんだけど、ジ・オリジン的には逆になってしまっていて、そもそもあの形状の戦車を開発してた意義って何だったんだろうなと。


復讐者「シャア」

そんなこんなで文句っぽいことばっかり書き連ねてしまったけど、 主題であるところの復讐者シャアができる過程は面白かった。

ザビ家への怨恨を煽りジオニズムを刷り込もうとするジンバ・ラルに対し、当初はむしろ冷淡な風のキャスバル。

当初はセイラと共にエドワウ・マスとして静かに暮らす道を望んでいたのかもしれない。

だが、地球での襲撃と母の死の報せにより、彼は復讐者へと変質していく。

よくシャアというキャラクターを語るときにマザコンとかシスコンとか表現されるけれど、 実際「父の遺志を継ぎ大義を実現するため」というよりは「母の復讐」や「妹の安全」のために「シャア・アズナブル」になったのだ。

後々になると大それたことを言うようになるのだが、それは周囲を(そして自分をも)騙すための方便であり、 本質的には私的な怨恨による復讐者なのだ。



先に述べたようにこの話数については感慨が薄いところではあったのだけど、 それはそれとしてアニメーションとしては流石のクオリティとなっており、安心して楽しめた。

大河感を煽る冒頭の演出に原作をリスペクトしたBGM、そして迫力のモビルワーカー戦。

そして次はついに「シャア・アズナブル」に成り代わる話。

次巻を楽しみに待ちたい。

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