多少のネタバレはあるのでいちおう注意。
先に表明しておくと、僕は特に熱狂的なシリーズのファンというわけではない。
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SF好きを自認する人間ではあるけれど、 スター・ウォーズのようなスペース・オペラは趣向とは若干ズレる。
旧三部作は何度か観たはずなんだがはっきりとは覚えていないし、 新三部作もEp.3は観たかどうか定かではないレベルだ。
そんなわけで、あまりシリーズ愛のある感想ではないので悪しからず。
Ep.4 風味?
割とシリアスでダークな雰囲気だった新三部作と比べると、 本作のコミカルさが各所に挿入される感じは旧三部作のノリに近い印象を受けた。
とってつけたようにブサイクなキャラがサムいギャグを飛ばすのではなくて、 メイン級のキャラがユーモアある行動をする感じ。
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そして、悪役はいかにも悪役であり、善人はいかにも善人というわかりやすさ。
今作のあとでTVで放送されていたEp.4を観ると、 物語の流れ自体がかなりそれを踏襲した感じになっており、 なるほど旧三部作へのリスペクトが感じられる作りとなっていた。
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シリーズファンへのアピールという意味でもファミリー層を意識したという意味でも、 ディズニーの戦略としては正しいといえるかもしれない。
だけど、そんなにシリーズ愛が無い身とすると、 一本の映画としては正直あまりおもしろいと思えなかったんだよな・・・
ガジェット的なおもしろみに乏しい、かも
世間的には評価の低い新三部作なんだけど、 個々の要素は個人的にはそれほど嫌いじゃなかったりする。
そのひとつがガジェットで、 特にデストロイヤー・ドロイドの造詣なんかには結構ワクワクできた。
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だが本作はといえば、旧三部作を継承している関係上、 そのあたりの魅力が乏しいように感じた。
そもそもドロイド系の登場自体が少ないし、 X-ウイングや敵戦艦なんかのメカ類も旧三部作のデザインがそのまま使われているようだった。
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星を覆う巨大な戦艦デストロイヤーの船影やX-ウィングとタイ・ファイターのドッグファイトなど、 旧三部作のメカが二一世紀の技術で蘇る。
このへんは旧三部作ファン的には楽しいところなのかもしれないのだが、 そういうわけではない僕には二一世紀水準からするとギミック的なおもしろみに欠けるように感じられてしまった。
アクションも控えめ、かも
新三部作のアクションに関しては、僕は結構好きだったりする。
ユアン・マクレガー演じるオビ=ワン・ケノービのスペース・オペラ版007とでもいうべきスパイアクションはなかなかにスリリングだったし、 クワイ=ガン・ジンと師弟で挑んでも負けそうになるダース・モールとの一戦にはハラハラさせられた。
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そこからすると本作では、カイロ・レンは手負い、レイもまだ素人ということで、序章ゆえということなのかファミリー向けということなのか、 アクションは控えめな印象だった。
このへんは次作以降に期待といったところか。
緊迫感が足りない印象
個人的に物語として今ひとつ乗りきれなかった大きな要因が、 悪役であるところのカイロ・レンへの恐怖感の欠如。
ダース・ベイダーのような圧倒的な力も感じなければダース・モールのような不気味さもない、 銀河の存亡をかけた戦いをする敵としてはそこまで脅威に感じられないのだ。
冒頭のビーム止めは「おっ」という感じだったのだが、以後はひたっすら未熟さを示す描写ばかり。
カイロ・レンを単純な悪役としない、意図されたものなのは理解しているのだが、 それはそれとして物語としての引きとしては弱い印象となってしまった。
このあたりは後の作品でルークを裏切った理由や「引き継ぐ」の真意が明らかになってくると受け止め方が変わってくるかもしれないが。
もうひとつ緊迫感を感じられない要因が、 根本ではあるが銀河の危機をほっぽってルークが引きこもってしまったこと。
英雄が不貞腐れて知らんぷりできる程度の危機なのか、 逆に言うとそんな老人が戦況を左右できてしまう程度の危機なのか。
このシリーズは「神話」なわけで、そこにケチ付けちゃいけないと言われるとそれまでではあるんだけども。
そんなわけで僕なりの感想としては、刺激を感じられる部分が少ない、そして肝心の部分があまり明かされない、退屈な映画だったなという感じになる。
もっとも、これはシリーズありきな作品なわけで、後に控える2作品を観なければ最終的な評価はできない。
好き嫌いはあれ評価の良し悪しはあれ、このシリーズは押さえておかなきゃなという気はするわけで、次作を楽しみに待ちたい。
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