- 作者: ?橋威知郎
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2014/09/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ソシャゲの運用という仕事では何かとデータ分析を行う機会もあるということで。
近いところだと以前に『データ解析の実務プロセス入門』を読んでいたけれど、 あちらが仕事の進め方に沿ったツールの解説といった体裁であるのに対し、 こちらはもっと概念的な「考え方」を学べる内容となっている。
実際にデータを相手にする前に・・・
『データ解析の実務プロセス入門』とも重なるところだが、 実際に数字をいじる前の段階についても手厚く解説されている。
「何のために」分析を行うかという前提部分はそれだけ重要で、 ここが明確で無いと意味のない分析になってしまうということだろう。
(僕の実際の業務を振り返ってみると、 無闇に数値を集めても都合の良いところだけをつまんで使われてしまって何ら改善しないという状況があったりするわけで、 事前段階で足場を固めておく重要性は痛感する所である。)
誰が どういった目的で 何を どのような手段 で行うべきか。
これらをメッセージボードとして明記するという行為は単純ながらも効果的なように思う。
また、分析の材料となるデータについても、データツリーという形で明記するべきとされている。
自分自身の思考を整理できるのは勿論のこと、それを他者に説得力ある形で伝えるという意味でも、 このような資料を作成するステップは是非取り入れていきたいと思った。
ちょうどBlockdiagなるツールをみつけて使い始めていたところであり、これがそのまま使えそう。
ブロック図生成ツール blockdiag — blockdiag 1.0 ドキュメント
14のフレームワークによる分析テクニック
具体的には表題に「14のフレームワーク」とあるように、 データ分析における定量分析のための「QC7つ道具」
- チェックシート
- ヒストグラム
- 管理図
- 散布図
- パレート図
- 特性要因図
- 層別
そして定性分析のための「新QC7つ道具」
- 親和図法
- 関連図法
- 系統図法
- マトリックス図法
- アローダイアグラム法
- PDPC法
- マトリックス解析法
といった方法論が解説されている。
数値を突っ込めば手品のように解が出てくるようなものではない、 アナログで地道な方法論ではあるが、 それでも適切な図表を用いることは思考を整理するにはこの上なく有効な手段なのだ。
実際には課題にあわせてそれを組み合わせ、 戦略を考えていくこととなる。
本書の後篇では事例を交えながらこれらの使い方が解説される。
結果を伝達する
そして最後に、分析したからにはそれをいかなる形で表現し伝えるかといった部分のテクニックが示される。
同じ内容を示すにもどういった図表が適しているか、 どういった構成で示すと分かりやすいかが解説される。
このあたりは管理画面の構成にも応用できそうだ。