そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『ワンダー・ウーマン』感想

 『バットマン vs スーパーマン』で鳴り物入りで登場したワンダー・ウーマンの映画が本邦でもついに上映開始になったので早速観に行ってきた。

 前評判どおり良い出来だとは思うんだけど、個人的にはちょっと物足りなかったかなー。


 人々の調和のために神に遣わされた女だけの種族アマゾン。彼女たちは結界により世界から隔離された楽園のような島に暮らしていた。

 だが、世界を巡る大戦の勃発により、島は偶然にも発見されてしまう。世界の危機を救うため、ダイアナは英国人スパイのクリスと共に島を出る。

 これまで神話のような世界観で生きてきたダイアナは、外の世界で初めて「現実」に触れることになる。


 端々で挿入されるコミカルなやり取りは、これまでのDC映画にあったようなぎこちなさが無く小気味良かった。慣れないドレスに戸惑い、英国議会に殴り込み、社会の「女性はかくあるべし」といった固定観念に風穴を開けていく。

 アクションもなかなか力が入っていて、島での近代兵器を備えた部隊にアマゾネス達が剣や槍で立ち向かっていく場面や機関銃や迫撃砲の雨あられに盾を構えて前進していくワンダーウーマンの姿には見応えがあった。

 「人々が争うのは悪しき神のせいであり、人間は本来は善なるもの」と信じていたダイアナが、現実の戦争の凄惨さ/人の悪意/世界の複雑さに直面し戸惑うあたりも、劇中じゃ割とあっさり流されてるけど面白い部分ではあると思う。


 そんなわけで世間的に評判が良いのは凄く良く理解できるのだけど・・・冒頭に書いたように僕には全体的に物足りなく感じてしまった。

 (単にザック・シュナイダー信者だって話かもしれないけど)アクションは全体的に「重さ」が足りなく見えてしまったし、前線へ赴くまでの持って行き方や飛行機のあたりのやり取りにはもう一つ何か必要だったんじゃないかという気がしてしまう。先に述べたダイアナが「現実」に直面した際の葛藤ももっとあった方が好みだった。

 僕はスーパーマンの人を超越した存在としての表現やバットマンの粘着サイコ野郎な感じなど、ヒーロー映画のどこか病的とでもいえるような要素が大好きなのだ。それらと比べるとどうにも本作には引っかかりどころが無かった。

 そのあたりを薄味にしたのが一般ウケのさじ加減であり、本作の盛況さに繋がったのかもしれないけれど。


 しかし、そんな純真だったダイアナが『バットマン vs スーパーマン』の時のスレた態度に変容していくのだから面白い。本作では「愛」を肯定的に描いているが、ある意味でそれは彼女に永遠に戦いを続けさせる呪いでもあるのだ。

blue1st.hateblo.jp

 このへんもう一作品くらい、彼女が「現実」と折り合いをつける補完があると良いなーと思うところだけど。