そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』観てきたよー(ネタバレもあるよ)

普段は「動員される」こと自体が嫌いなので

話題の映画を公開初日に見に行くなんてことは絶対にしないタイプなのだが、

旧作からのファンだしネタバレ怖いってことで公開初日に観てきた。

 

 

椅子に座って周りを見渡せば女子高生の友達同士の客やカップルなど、

客層が旧劇場版の映像からすると随分と一般人の割合が増えたなと

ここ10数年でのエヴァというコンテンツの裾野の広がりに感慨深くなる。

 
 
 
以下ねたばれ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
といっても大雑把なあらすじやベタに観た感想としては他のブログに書かれているのと同様の事を思った↓
 
 シンジ役の声優の緒方さんがツイートしていたように「三三七拍子できるような終わり方」ではなかったが、
皆が一様に苦笑いし足早に帰路につくという別の意味の一体感がそこにはあった。
 
 
 
ぶっちゃけ面白かったかと問われると「うーーーん・・・」という感じなのだが、
それでも色々解釈して語り合いたくなるだけの魅力は感じるし、
商売臭さに嫌気がさしても次回作は気になってしまうわけで。
 
 
 
 
 
さて、大雑把な劇中の状況としては
・舞台は『破』でゼルエルを倒し、そのコアからレイを救ってから舞台は14年後。
・シンジのその行為により初号機が覚醒、サード・インパクトが起こり(中途い半端な状態で阻止されるも)世界が半壊滅状態に。
ネルフとゼーレは手を組んだまま(というかゼーレは黙認状態)。
ネルフには司令、冬月、カヲル、レイ。
ネルフを倒すための機関ヴィレに旧ネルフメンバー+α。アスカとマリもこっち側。意外だったのがここにリッちゃんも。(後々裏切りそう・・・
・初号機はヴィレの旗艦ヴンダーの動力として解体・使用されている
 
 
 
旧来のエヴァって生体コンピュータとか超科学は出てきても基本は現代の科学と地続きの発想というか、
「使徒という超常現象VS人類の叡智」という世界観だと思っていたので
TV放映された6分間の更にあと6分の展開が色々ぶっとびすぎて劇中のシンジ君同様に困惑した。
 
「もうテメーらオタクどものウンチク語りの道具になりたかねーんだよ」とばかりに突き放しにきてるなーと感じた。
それでもやっぱり語りたくなる魅力があるのだけれど。
 
 
 
 
 
僕はエヴァって「居場所を見つける」物語だと思っていて、その意味で特に各チルドレンのスタンスに注目していたのだが
 
1.シンジ
旧作:わけのわからないまま選択の余地なく巻き込まれていく。誰も傷つけたくないから行動したくない。という引きこもり主義だったのが
~破:わからないながらも、選択し進んでいく。という少年マンガ然とした思考、『ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)』の言葉を借りるなら極めて決断主義的な主人公に変化していたり、
ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)

ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)

 
 
2.アスカ
旧作:エヴァに乗れることこそが自分の存在意義な「意識の高いエヴァパイロット(笑)」状態で、とにかくそれ以外のあらゆる物事に対して攻撃的だったのが
新劇:友人に料理を作る、エヴァに乗ること以外にも楽しみを見出せそうな状態になっていたり、
(あと苗字が惣流から式波に変わったあたり、何か意図してキャラクター性を変えてくるかなと思ったり)
 
 
また、 新たな「自発的な動機でエヴァに乗る」パイロットとしてマリが登場がどう影響してくるのか楽しみだった。
 
 
 
TVシリーズや旧劇場版に馴染んだ層としては、
『破』でのシンジの安直なヒロイズムやヒロインの過剰なデレ描写を
それなりに楽しみつつも「こんなんエヴァじゃない・・・」とどこか抵抗を感じていて、
でもきっとちゃぶ台返し来るで~と期待していたのだが、
ちゃぶ台どころか畳ごと返された感じ。
 
 
 
1.シンジ
決断主義の宿命として選択の失敗によって背負いきれない程の業を背負い、
誰からも承認されない存在となる。
 
2.アスカ
ある意味世界の要請でエヴァに乗っていて、また平気で弐号機を犠牲にできる、
旧作から考えるとむしろ健全で生き生きした感じになる。
 
 
 
 と、シンジ君は旧劇場版では人類補完計画が完遂されてどこまでも他者のいない世界になったのに対し、
今作では償いきれないほどの罪を背負い世界の敵として生きるしかない状態。
 
でも一方で、旧劇場版ではアスカにどこまでいっても拒絶されてしまう存在だったのが、
今作は敵対はしているが存在を拒絶されているわけではない、といった関係性の違いが興味深いと思う。
 
結局のところシンジ君にとってどちらが幸せな状況なんだろう、などとカヲル君ばりに考えてしまう。
 
 
 
きっと次回作は、「いかに贖罪し承認されていくか」の物語になるんじゃないかななんて予想している。
 
 
 
 
正直まだ僕の中でも物語をうまく飲み込めていない部分は少なくないし、
考えがまとまらなくてどうしようもない感想になってしまったけれども、
それでも考えていて楽しいと思えるあたり、エヴァは力のある作品だと改めて思う。
 
 
 
 
 
 
 
 余談
 
待望のKindle Paperwhite (2012年モデル)の発想通知キターーー!!!
Kindle Paperwhite (2012年モデル)

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Kindleストアを試すのも兼ねてエヴァの漫画全巻をKindleで購入したが、
待ちきれなくてKindle来る前に全部読み切ってしまった^^;
 
TV版をベースに分かりやすくしつつ、でもまたちょっとずつ違ってきているあたり続きが楽しみである。