遂に最終回ってことで霧散してしまう前に雑な感想でも。
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ツボを押さえたMSオールスター合戦
個人的には架空の技術とはいえ強さに”説得力”があるMSが好きなので、オカルトギミックすぎるユニコーン自体は正直そんなに好きではないのだけれど、そんな僕でもこのシリーズは懐かしの機体がリニューアルして登場して格好良く活躍する(そして景気良く壊れる)のは見ていて面白い。
最終回である本作は最初30分にそういう成分がギューっと凝縮されていて、これがまた実に見応えがある。
分離特攻とか着艦ギミックとかチェーンマインとか隠し腕ビームサーベルとかバインダーとか、もうホントにファンのツボをよく分かってらっしゃるって感じ。
ネオ・ジオング神々しい
第一印象はジオングというよりアルパ・アジールっぽく見えたけど、プロペラントタンクをパージするとグッとジオングっぽくなった。
狭い空間での殴り合いばっかだったので、固定砲台的な火力の強さとiフィールドバリアの防御力は感じても、ユニコーン自体がチートすぎるのもあって、他シリーズのラスボスのような「やべえええ、これ勝てねーだろ」的な絶望感はあまりなかった。
(タイマンならシナンジュ分離した方が強いんじゃねーのって思えてしまった)
僕は心が汚れているので、ラストバトルは「おいおいどこの北斗の拳」だよと笑いそうになったけど、それでも絵面的な神々しさは流石だった。

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オールドタイプ・強化人間・ニュータイプ
最近の社会情勢云々もあって近頃のアニメで個人的にグッと来るものに共通するのが「個人の意思 vs 社会の大義」というテーマ性だったりするのだが、本作も多分にもれずそういう要素が入る。
「ニュータイプよいしょ」なサイアムお爺ちゃんの流れに対して、反論する主人公の頭に浮かんだのがオールドタイプのおっさんや強化人間のマリーダさんだったように、結局世の中を前に進められるのは「社会の大義」や「英雄の決断」ではなく、そこにいる「人々の意思」なのだ。
フル・フロンタルも「人々の総意」と称しつつ、その実態は「ジオンの大義」の代行者でしかなかった。
器と匣
元は些細なものが、"状況"によって何者も制御しきれぬ力を持ってしまう。
その空虚な力に駆動されて悲劇を繰り返す。
元を正せばシャアも私怨がいつの間にか大義にすり替わってしまった一種のモンスターなわけで、逆シャアで葬りそこねた彼を綺麗に葬り直すための物語だったんだなと思えた。
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可能性とは
「委ねる」とは言いつつ、おっさんがカッコつけて退場して投げっぱなし、あとは若者任せという福井作品おなじみのフォーマット。
この後に閃光のハサウェイがあるんだよなーと思うと切ないものがある。
ガンダムシリーズって個々には大義に殉じる英雄の格好良さを映しつつも、結果的に「英雄なんて報われない」「大義なんて馬鹿馬鹿しい」っていう感じになってるのが興味深い。

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追記
同僚とUCの話になって(10歳以上年上のおっさんと同じ話題で盛り上がれるのは幸せだなと思う)、ミネバって設定に忠実なら年齢もっちょい上で20歳ぐらいだよねーという話になった。
確かにその辺の年齢感にしとけば過剰な行動力とかリディとの三角関係とかにももっと説得力あったのになーって気はする。
バナージももっと年上でリディと対当な感じだったら、なんか滑稽な感じでもなかったのに。
「少年少女に託す」物語だからしょうがないっちゃしょうがないんだけどね。