個人的に大好きなSFアニメ作品であるところの『翠星のガルガンティア』。
TVアニメとしての二期は残念ながらなくなってしまったが、 小説として発売されたということで早速読んでみた。
- 作者: 谷村大四郎,村田和也,鳴子ハナハル,(原作)オケアノス,(キャラクターデザイン)鳴子ハナハル,(メカニックデザイン)石渡マコト(ニトロプラス),(協力)「翠星のガルガンティア」製作委員会
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2015/08/29
- メディア: 単行本
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陸を舞台とした物語
OVA『めぐる航路、遥か』でも示唆されていた、 温暖化による水没から僅かに残った陸地が今作の舞台。
人々はそこに アウグストリア と リベリスタン という２つの国と、 その緩衝地帯としての 共同租界 を作り上げた。
時の御柱 と呼ばれる軌道上の衛星からのマイクロウェーブの照射によるエネルギー供給により、 銀河道頼りの海の民とは異なった生存圏を築き暮らしていた。
かつての忌わしき時代の記憶からか、 国家間の駆け引きは 武闘の儀 という限定的な武力示威に置き換えられていた。
オーグメンテッド・ボディ、イグナイト
今作の話を動かすキーアイテムが、 各地で発掘され徐々に稼働するようになった オーグメンテッド・ボディ。
マズルと同等のものが複数、両国に存在するようだ。
双方とも未だに完全には操れずにいるが、 それでも現存する技術水準を大きく上を行く武力を誇るオーグメンテッド・ボディ。
それらが稼働するということは、すなわちかつての闘争の歴史の再来を意味する。
そして、それらオーグメンテッド・ボディとも異なる、 どちらかといえばチェインバーに近い意匠を感じるイグナイトの目覚めは何をもたらすのか。
TVシリーズやOVAの緻密な世界観に惹かれていた身からすると、 本作のリヴによりマシンがパワーアップするという設定はちょっとオカルトが過ぎるように感じられた。
いやきっと下巻でそれなりの理由はつけてくれるだろうとは思うけど。
僕なりにはユンロボってあの世界では普遍的な技術になってて、 だからこそメンテできるしラケージはオリジナルのを作れたと思ってたので、 初めから違和感を持ってしまった。
また、文章的なところでいえば、 全体的に情景の描写があっさりし過ぎていてちょっと飲み込みづらいなと感じるシーンがあったり、 最後の展開なんかは重要度の割に量が割かれておらず（締め切り近かったのかな）不足感があった。
なまじ思い入れのある作品だけに、どうにも厳しい目で見てしまう部分が多いが、 とはいえ物語としてはやっと舞台が整った段階。
下巻の発売を楽しみに待ちたい。
- 作者: 谷村大四郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2015/09/28
- メディア: Kindle版
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追記
下巻も読んだ！
