そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『メイドインアビス』感想

 ここのところアニメの感想で毎回のように「可愛い絵柄の割に」みたいなことを書いていて、むしろ僕の感性が世間についていけなくなっているのではと密かに不安に思っているのだけど、この作品に関しては自信をもって「可愛い絵柄の割にエグかった」と表現できる。

 奇怪にして危険な生物の潜み、上昇時には「呪い」と呼ばれる人体への影響が現れる巨大な縦穴「アビス」。そのアビスへと挑み、人類の科学レベルを遙かに超えた「遺物」の回収を生業とする探窟家たち。

 孤児院に暮らすリコは少年型ロボットのレグと共に、偉大なる探窟家だった母ライザを探しにアビスの底を目指すのだった。


 冒険物であるということは設定やら番宣やらで明らかではあるんだけど、実際に旅に出るまで三話かけていて、正直ちょっと話の転がし方がかったるい印象を受けた。ほんわかしているようで不気味さのある背景にこの世界での命の値打ちの安さが滲み出る感じは悪くはないもの、もう少しサクッと本題に入ってくれた方が良かったかなと思うところ。

 逆に肝心のアビスは尺の都合もあって事前に物々しい説明をしていた割にはさほどの障害も無くサクサク降りれているような描写になってしまったのは勿体ない。もう少し困難を伴う冒険であることを示した方が物語としては良い気がする。

 だが、監視基地のオーゼンから語られたリコの出生の秘密や深界四層のタマウガチとの戦闘での負傷、そして何よりナナチの境遇のこれでもかというぐらいハードな描写には度肝を抜かれた。単に過激というだけではなく人の倫理観を超越したところがある感じはどこかSF的な魅力もあって中盤以降は一気に引き込まれた。


 アニメとしてはナナチが新たに旅の仲間として加わったところで終わりなのだが、より下層の前線基地にいるボンドルドとの因縁やそもそも「遺物」とは何なのかといったアビスの謎など、きっと作られるであろう二期が非常に楽しみである。

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