そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

EVO-X2でLlama.cpp Serverでgpt-oss-120bを動かす

現在のOllamaのDockerイメージではROCm 6系が使われておりEvo-X2に載っているRyzen  AI Max+ 395 (Strix Halo)との組み合わせが性能面で最適とは言えないらしいことは薄々知っていたが、「まあそこそこ動くし」と手軽さ重視でうちのEVO‑X2ではこれまでollama:rocmで運用していた。

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しかし、gpt‑oss:120bを運用していると、単なるチャットでの応答としては差し支えはないものの、Web検索やRAGを絡めたような複雑なことをしたりCLI ツールのcodexなんかを利用しようとするとタイムアウトやエラーが発生して上手く動かないことがしばしばあった。

一方でROCmではなくVulkanを用いたllama.cppのビルドでは結構良い速度で動いてくれるらしい情報を見かけ、llama.cpp公式のDockerイメージの存在に気づいたこともあり、これをOllamaの代替として導入することにしてみたら・・・体感で分かるぐらい速度が改善したし、諸々のエージェントからの利用も上手くいった!

というわけで、思いっきり手のひら返しになっちゃうけど、現状ではllama.cpp serverで運用するのをお勧めしたい。

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ローカルLLMを動かしてVibe Coding、アケコンボタン配置図ツールを作ってみた雑感

EVO-X2を使ってローカルLLMまわりを中心に色々と遊んでいる昨今。

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ここ数週間のうちにQwen3 Coderやgpt-ossがリリースされてローカルLLMを取り巻く状況は大きく変化している。

コーディング用途の視点でいうと、これまでの大きいモデルは推論が重くてエージェントだったりollama側だったり色々な箇所のタイムアウトにひっかかって(そうでなくても遅すぎて)とても実用にはならず、かといって小さいモデルはコーディング性能が低いどころかそもそもエージェントのフォーマットに沿ったやり取りができなくて動かないというようなジレンマがあった。

それが直近でリリースされたモデルなんかはMoEが絶大な効果を発揮していて、大きなモデル並みの柔軟性を備えつつもマシンのメモリ容量に収まって十分な動作速度が出たりする。

以前にVibe Codingの記事を書いたタイミングでは「使えないこともない」ぐらいの感触だったんだけど、僕個人の実感ベースでもQwen3-Coderなんかは今ではすっかり「十分実用に足る」「あれば助かる」ラインに入ってきたなーという印象を持っている。


そんなわけで前置きが長くなったけど、今回の記事では先日リリースしたアケコンのボタン配置図作成ツールの作成の流れと感想を書いてみようと思う。

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レバーレスコントローラのボタン配置図作成ツール作ってみた

Vibe Codingの素振りも兼ねて、EVO-X2上で動かしてるQwen3-Coderの力を借りてレバーレスコントローラのボタン配置図の画像ファイルを作成できるウェブツールを作成してみた。

ボタン配置図作れますよー

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Vibe Coding作業がどうだったとかの技術面の話は別に書くとして、今回はひとまず作ったものの紹介をば。

追記: 書いた

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EVO-X2でVibe Coding試してみてる雑感

EVO-X2でのローカルLLM運用の延長でコード生成を試してみてる。

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Clineでの開発画面

コード生成では素のチャットと違って長いコンテキストのやり取りをすることになる上に表面的な操作の裏で何往復もするので、流石にEVO-X2の性能では「結果」が現れるまでに結構時間がかかる。

与えられるタスクや使いたい言語・ライブラリなんかで出力のクオリティはだいぶ変わる感じがあるし、そもそもLLM自体が応答にランダム性があって同じ条件を与えてもいつでも同じ結果が返ってくるわけじゃないので定量的に評価して「ベストな状態」を見つけるのは難しい。

最近ではLLMモデルは多数リリースされているし、Ollama側にしろコーディングエージェント側にしろ膨大な設定パラメータがあって試行錯誤できる余地はいくらでもあるんだけど、他にもEVO-X2使ってやってみたいことも色々あるので自分自身が一区切りつけるために現時点での感触・知見をまとめてみたいと思う。

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Chatworkにコマンドラインから投稿するchwkコマンド作った

IT界隈じゃもはやSlackがデファクトスタンダードになりつつあるけど、 残念ながらうちの会社が使っているのはChatwork。

多機能なのは良いんだけどMarkdownには対応してないし、 APIはいつまで経ってもプレビュー版のままだし、 そのAPIもイマイチ機能が足りない感じ。

developer.chatwork.com

なんというか全体的にエンジニアフレンドリーじゃない感じがするんだけれど、 これって日本の企業では決済権を握ってるのが事務方が多いことに最適化した結果なんだろうなーなんて 競合Slackとの差異に思いを馳せたりする。


そんな愚痴はさておき、今回はGo言語の勉強がてら作ってみたchwkコマンドについての紹介。

github.com

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エンジニア立ち居振舞い: 転職するつもりになって仕事する

お題「エンジニア立ち居振舞い」

最近同僚と呑む機会があって、年齢がらどうしても「いかにエンジニアとして生きていくか」みたいなところの話題になったりする。

その中でこんな話をした。

転職の時のネタ作りのつもりで学ぶ

日々新しいフレームワークやツールは出てくるし、 ミドルウェアや言語やアーキテクチャの流行も移り変わる。

もちろん何でも新しいものに乗れば良いというわけではないが、 ある程度世間の潮流を押さえるのもエンジニアとしては必要な態度だろう。

ここ数年僕がモチベーションを保つためにやっているのは、 「何年かして転職する際にネタになる」という発想。

そうやって考えることで「今は楽だけど先がない」みたいなものを作り変える切っ掛けにもなるし、 自分がどういう方向に進みたいかという軸で学ぶべきものの取捨選択にもなる。

転職の時のアピールになるかで考える

ある程度責任ある仕事を任されるようになってくると、 何かと技術的な選択を迫られることがある。

そんな時に考えるのが「転職の面接でその選択を論理的に説明できるか」ということ。

そうやって考えることにより「今やる分には楽だから」とか「社内政治的に」とかいった視点から離れ、 選択肢を客観的に見つめ直すことができる。


こんな感じのことを考えて、僕はここ数年仕事に取り組むようにしている。

ことにウェブやソシャゲの業界は企業の栄枯盛衰が激しく、 今のところ自社の状況が悪くないからといって安心できるものではない。

実際問題として転職というオプションは常に持ち続けるべきだと思うし、 そうでなくても自身の市場的な価値をいかに高めるかということは意識に置いておくべきだろう。

そうやって技術的な向上心を維持することが、 プロダクトの価値にも繋がっていくのではないかと思っている。

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↑最近読んでいる。 自己啓発系なものかと思いきや具体的な含蓄があったりしてなかなか面白い。

貼ろうとして気づいたんだけど、これ色々シリーズ出てたのね。

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ゲームクリエイターが知るべき97のこと

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ゲームクリエイターが知るべき97のこと 2

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追記

あと書きどころに迷ってるうちに書き忘れてたんだけど、 過度に会社と自分とを一体化しないことで精神的な安定を保つって意味もあるなーなんて思ってる。

『オブジェクト指向でなぜつくるのか』感想

新卒の頃、就活の面接で「オブジェクト指向を理解していますか?」という質問をされたことがあった。

その時は確か「一応、一通り教わった程度には・・・」的な回答をしたような気がする。

どういうものかという概念は分かっていたものの、それを十分に活用できるレベルかというと怪しかった気がする。

(にしても、今にして思えば随分と面接下手だったなぁ)


それでは今なら十分に使いこなせるかと問われると、正直なところ、恥ずかしながらそれほど自信は持てていない。

実際、現場に出てみると不適切なオブジェクト指向「もどき」による混沌としたコードを見かけることも少なくないし、 自分だってそれを上手く改善していけてたかというと怪しい面もある。

そんなわけで、一度基礎に立ち返ろうということで『オブジェクト指向でなぜつくるのか』を読んでみた。

オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版

オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版

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