そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『機龍警察 自爆条項』感想

パワードスーツ機龍兵を駆る警視庁特捜部を描いた『機龍警察』の2作目。

機龍警察 自爆条項〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)

機龍警察 自爆条項〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)

特捜部に雇われた傭兵の一人、ライザ・ラードナーの過去の因縁を主軸として、 IRFと中国の黒社会など、国境をまたいだ機龍兵をめぐる巨大なうねりが描かれる。


本作ではラードナーが所属していたIRFでの過去を通じて、 組織をまたいだ国際的なテロのシンジケートや、 機龍兵を狙う様々な組織の存在が浮かび上がってくる。

ことのスケールが大きくなったことにより物語も警察組織内だけではなく政府筋も混じえたものとなり、 機龍兵の異質さやそれを駆る傭兵たちに課せられた過酷な自爆条項の存在が浮き彫りとなった。

そんなわけで物語としては舞台整備のような色合いが濃い感じではあり、 機龍兵の核心に迫る話は少なく、ライザの過去が中心なので警察組織ウンチク的な部分も前作に比べると弱い。

また敵役であるところのIRFもライザの陰鬱な過去話もどうにも臭さが強くて乗り切れず、 2冊という分量も手伝って個人的には退屈な印象をもってしまったのが正直なところ。

今更ながら作品の情報をみるとどちらかというとミステリー寄りな作品なわけで、 SFを期待して買ってしまったのがそもそも間違いなんだけどね。

とはいえ続刊も既に安売りだったときにまとめてポチってあるんだよな・・・

映画『虐殺器官』感想

制作会社が倒産して一時はどうなるものかと思っていたけど、 ついに公開ということで早速観に行ってきた!

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前の2作品は映像化にあたって結構な変更が加わっていて、 BL/百合アレンジについては商業的に仕方ないにしてもSF的な味を損ねてしまっている箇所については原作ファンとしては許容しがたい部分もあった。

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その流れもあって本作についても期待半分不安半分だったのだけど・・・、 かなり原作に沿っていてファンとして安心感があるし、元々映像的な作品だったこともあって新規さんも入りやすい作りになっていて、 普通にオススメできる良い出来だったんじゃないかと思う。

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『横浜駅SF』感想

僕は小中学校時代を横浜市内で過ごしたので横浜駅にもそれなりに思い入れがあったりする。

娯楽の乏しい家庭だったこともあり、 週末ともなれば市営地下鉄に乗って横浜まで出かけていって大して小遣いもないのにハンズや本屋や模型屋やPCパーツ屋なんかに入り浸ってよく時間を潰したものだ。

ただでさえ数多の路線が交差する地上部に加えて地下鉄や近隣のデパートと接続された横浜駅の広大な地下街は、 上へ下への階段や視界の効かない曲がりくねった地下道によって、 子供時代の僕には行きと帰りで同じ道を辿れないまさにダンジョンのような存在にも思えた。

そんな幼少体験もあって「自己増殖する横浜駅」というアイディアには非常に興味を惹かれた作品だった。

それでもWeb媒体で長文を読むのはしんどいなぁと思って敬遠していたのだが、 ついに書籍版が発売されたということで早速買って読んでみた。

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

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『ドクター・ストレンジ』感想

ここ数年のマーベル映画は当たり続きだったので結構期待して観に行ったんだけど・・・ ちょっとガッカリだったかなという感じ。

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DoAX3のVR来ましたね!!!

いやー、ついに来ましたねVRモード。

発表からいろいろあったので下手するとお蔵入りかなーとまで思ってて、 同じすけべゲームでも『サマーレッスン』なんかとは違ってガチ感ありすぎてネタにしづらいし、 『閃乱カグラ』ほどゲームとして遊べるわけでもないしでどーしたもんかなーと思ってたけど、 突然のVRモードリリース!

これでこそ、フルプライスで買った甲斐があったというもの。


メニューを開き

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ストアに跳んで「VRパスポート」をダウンロード

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オラ、ワックワクしてきたぞ!

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年末年始に観た映画

ちょっと間があいちゃって本数あるんでザーッと。


ジョン・ウィック

ジョン・ウィック(字幕版)

ジョン・ウィック(字幕版)

キアヌ・リーブス演じる元殺し屋が、ロシアン・マフィア相手に大暴れ!

本作は何と言っても銃撃に打撃・関節・投げを組み合わせたガンフーが見所。

銃撃と格闘を組み合わせといえばガン=カタが思い出されるところだが、 あちらとは違い派手さを抑えた地に足の付いたアクションとなっている。

リベリオン-反逆者- [Blu-ray]

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だが、派手さが無い=迫力がないわけではない。

小さく緩慢な動きながら的確に敵の戦闘力を削ぎ、 そして残弾数を把握しながら一人に二発ずつの銃撃で確実に仕留めていく。

その職人じみた所作がなんともいえぬ説得力をもって映るのだ。


また、アクション以外では裏社会の設定が面白い。

裏社会で独自の通貨としてやりとりされるコイン、戦闘は御法度な中立地帯のホテル、仕事人同士の奇妙な絆。

続編の話もちらほら見かけるけど、このへんの設定が上手く活かされると面白そうだな。


ジャッキー・コーガン

賭場荒らしを始末をつけるため、ブラット・ピット演じる殺し屋が右往左往。

ポスター宣伝なんかだとスタイリッシュに悪人を裁いて回る映画にも見えてしまうが・・・

チンピラの稚拙な犯行にアコギな賭場の仕切り、まるで仕事のできない同僚にケチな組織上層部と、 「スタイリッシュ」とは程遠いグダグダした世界の中で、 BGMにしつこいぐらいに政治経済のラジオニュースを流しながらウンザリ顔で始末をつけて回る。

批評なんかみるまでもなく、 あからさまにアメリカの政治経済を透かした作品なのだ。

好意的にいえば『ファーゴ』とか『さらば青春の光』とか『バッファロー'66』みたいな不協和音を楽しむ物語なわけだけど、 演出がうるさすぎる印象が強くて、 観終わった時に観客としての「快」につながる部分が無いのが辛いなーというのが率直な感想。

ファーゴ (字幕版)

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さらば青春の光 [DVD]

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バッファロー'66 (字幕版)

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るろうに剣心 3部作

るろうに剣心

るろうに剣心

るろうに剣心 京都大火編

るろうに剣心 京都大火編

一作目は名画座の二本立てで観てて、実のところ途中で寝てしまってあまり良い印象が無かったんだけど、 なるほどちゃんと見るとアクションのキレは凡百のアニメ実写化とは違う凄みがありますな。

どシリアスに見るにはちょっと白けてしまう場面があるのが残念ではあるけど、 原作ファンにも嬉しい要素がかなり盛り込まれているのも良い。


スティーブ・ジョブズ映画2本

『STEVES』読んだついでということでスティーブ・ジョブス映画を2本。

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まずは2013年のアシュトン・カッチャー主演の方。

関係者には酷評されてるし、話の流れもしっちゃかめっちゃか・・・ではあるんだけど、 唯一アシュトン演じるスティーブ・ジョブスのそっくり具合だけはすごいと言わざるをえない。


次は2015年版。

ちょうど『STEVES』の最終回であるMacintoshの発表から始まる。

卓越したプレゼンテーターであり、周囲に嫌われずにはいられない人格破綻者であり、そして父であるジョブスが描かれる。

今ひとつドラマとしては乗り切れない感じはあるけど、こっちはウォズニアック氏には絶賛されているっぽい。


ジャンゴ 繋がれざる者

21世紀的にアップデートされた西部劇。

ジャンゴとシュルツの奇妙な友情と妻を取り戻すために何物をも犠牲にする固い決意、 きっちり悪人をぶちのめす爽快さにあっという間の2時間半だった。

そんなわけで何も考えずに見る分には非常に楽しい一本なんだけど、 ちょっと立ち止まって考えると「あれ、もっと穏便に解決できたんじゃ?」「あれ、その攻撃に妥当性は?」と思う箇所もある。


リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード

落ちこぼれ達が時に失敗し仲違いしながら、 己の欠点を認めて互いの長所で助け合って苦難に立ち向かう。

教科書どおりといえばそれまでな筋書きではあるが、 馴染みやすい絵柄や小気味よいテンポで観ていて楽しい作品だった。

スーシィの憎まれ口を叩きながらも暖かく友人を見守る感じは良いね。

今やってるTVシリーズも楽しみ。(また例によって期待値が高いから逆に観れてない状態なんだけども)


南極料理人

南極料理人

南極料理人

舞台はペンギンもアザラシもウイルスもいない南極ドームふじ観測拠点。 狭い建物と極限環境の中でのむさ苦しいおっさん達のシュールな日常。

ともすれば退屈な仕事、家族や恋人と遠く離れたつらい職場だが、 そこでせめてもの癒やしにと奮闘する料理人の姿が面白い。


イーグル・アイ

イーグル・アイ (字幕版)

イーグル・アイ (字幕版)

国家を維持するため、人工知能が個人を罠にはめる。

描写はせいぜいHALレベルの陳腐なものではあるんだけど、 情報機器が溢れる21世紀においては狭い宇宙船の中ではなく広い外の世界でも監視されコントロールされうる感じは面白い。


アメリカン・ビューティー

年甲斐もなく娘の親友に欲情する父、 誇大な上昇欲とままならぬ現実にゆれる情緒不安定な母、 思春期のコンプレックスを抱えた娘。

登場人物の誰もが自らのあり方を見失い、 そして破滅へと突き進んでいく。

以前に『アメリカン・サイコ』を見た時ついでに本作の概要も目に入っていたので、 ひたすら救いのない病的な物語なのだろうとは思っていたのだが、 バッドエンドながらも一筋の救いのある終わり方だったのが妙に心に残った。

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登場人物はどいつもこいつも自分のことしか頭にないくせに一丁前に他人を型にはめようとする本当に碌でもない人達なんだけど、 それでも最後にモラルや愛を思い出すところに、 単に皮肉なだけの物語ではない魅力を感じた。

祝・予約、Nintendo Switchに期待することなど。

予約したぜイエーイ

印象の変遷、「奇抜さに欠ける」→「新しさを強要されない」

Nintendo Switchの発表当初は、僕は正直なところあまりピンと来なかった。

マリオもスプラトゥーンも!NX改め「Nintendo Switch」の発売タイトルと参入会社 - Engadget Japanese

携帯機と据置機のハイブリッドって噂は本当だったかー。確かに最近は携帯機でもスペック高いし、分離可能なコントローラの使い方は面白そうだけど、アレもコレもなデザインには若干の不安感。

2016/10/21 01:14

「携帯機でありながら据置機」というコンセプトにはサイズとスペックの虻蜂取らず感があり、 コントローラ周りはギミッキーで任天堂ハードらしい頑丈さが損なわれていそうに見え、 その割に「このハードならではの新機軸」みたいなものが見えなかった。

となると実質はハイエンドなタブレットでしかなく、 市場には既にiPadやAndroidタブレットがありゲームも数多くリリースされている中で、 「コントローラ付きタブレット」以上の何かは期待できないのではないかと思っていた。

もっと言えばSheildタブレットの使い回しであり、任天堂らしい「新しい遊びの提案」への期待からすると若干の失望感もあった。

また、価格帯もかなり高めになるんじゃないかと予想していた。


だが、しばらく時間が経ちタイトルやハードの情報が出回ってくる中で、 僕の中でいくらか考えが変わってきた部分があった。

単なるSheildタブレットの使い回しということは、 裏をかえせば標準的なアーキテクチャでゲーム開発できるということであり、 画面が2つあったり珍奇なコントローラを強要されたりといったことが無く、 サードパーティが参入しやすいのではないか。

加えて普通のタブレットとは異なり標準的なコントローラがあり、 ハードウェアのスペックは固定されていて、 そして任天堂のプラットフォームがあることで、 十分に本気度の高いタイトルが供給されうるのではないか。

これまでの任天堂ハードのような「新しさ」を強要されないのがむしろ良い方向に作用するのではないかと思えてきた。


そして一見プレーンなゲーム機に見えるが、 実は色々な機能が備わっているコントローラも興味深い。

タブレットにワイヤレスなモーションコントローラという構成は、 GoogleのDaydream的なタブレットをヘッドセットに固定する方式のVRなんかもありえるんじゃないかと期待させられる。

Wiiなんかをみるとコンソールゲームではせっかくの高機能なコントローラが持て余されている印象が強かったが、 VRでは価値が出てくるのではないかと思えた。


そんなわけで徐々に僕の中で「買ってもいいかも」「いや買ってみたい」となり、 案外手を出しやすい価格帯だったことも手伝って、 今回は予約合戦に参戦してみることにした。

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