- 作者: スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/09/23
- メディア: 単行本
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前作同様に「経済」という単語から連想されるような金回りだけに留まらない「インセンティブと人の行動」に関わる様々なテーマが語られる。
今作でも
- 売春の経済合理性
- テロリストの割り出し
- ニューヨークで発生したある事件を題材とした人の「思いやり」の正体
- 病院と環境問題
といったバリエーション豊かな話題が触れられている。
銀行口座の動きのパターンからテロリストの容疑者をあぶり出す話などは、ちょうどソーシャルゲームでログからチートユーザやボットを判定するような雰囲気があり、職業柄近しいもの感じた。
また、四章の「優秀な医師」をいかに計量するかなども「バイアス」の考え方として面白い。単純に思いつくのは死亡率などで比較だが、そもそも重傷な患者が割り当てられるか否かといったところなどの要素があるので実はそれほど当てにならないのだ。
そんな感じに前作同様に軽妙な文体に知的好奇心をそそられるネタがいくつもあった。
ただ前作と比較すると、面白雑学ネタを開陳する方に力が入れられている感じがあり、期待していた「いかに数値化して比較可能にするか」というアカデミックな方向の面白さが目減りしているような印象を受けた。
次作もレビューを読むとその傾向が強そうな雰囲気なので、買ってみるかはちょっと迷うところ。
- 作者: スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/04/15
- メディア: 単行本
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先に述べたように、この著者のネタ的な部分よりも「思考法」に面白さを感じた身としては、どちらかというと『0ベース思考』の方が合っているのかもしれない。積み本を消化できたら買ってみたい。
- 作者: スティーヴン・レヴィット,スティーヴン・ダブナー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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