Truboost B1-PCでレバーレスコントローラというもの自体は使っていけそうという感触は掴んだものの、構造上どうにもならなそうな欠陥がある(前回記事)という結論に至る。そこで次は世間で定評ありそうなものを一度は触ってみようと考えた。
色々とレバーレス情報を検索する中で候補として考えていたのが
- プロでも使用者の多いPunkworkshopのもの
https://punkworkshop.top/punkworkshop.top
- コンパクトさが魅力のSnackboxMicroシリーズ
Snack Box MicroSnack Box Micro – Junkfood Custom Arcades
の2つ。
その時の在庫状況的にすぐに手に入りそうだったというのと、ストアの写真でSteamDeckと繋いで使うことができるのが確認できたというのが決定打となってSnackbox Micro Liteにすることにした。
MICRO LITE (PC / Switch)MICRO LITE (PC / Switch) – Junkfood Custom Arcades
このモデルはPS系の対応を切る代わりに安価になっているのだが、個人的にはゲーム環境が完全にPCに移ってしまったので当面は問題ないし、最悪コンバーターの類いを噛ませれば良いかということで。
(書きつつ気になったので手持ちのMayflash MAGIC-S UltimateをファームウェアアップデートしてPS5に繋いでみたところ、無事SF6体験版も遊べるのも確認できた)
構造
外側は樹脂製のケース+底面に重りとして滑り止め付きの金属製の板が装着されている。 中にはPCB基板が収まっていて、そこにロープロファイルのKailh Choc V1のキースイッチが刺さり、ボタン型のキーキャップがついてる形。
このKailh Choc V1キースイッチは引き抜いて交換できるようになっていて、好みのキースイッチへの交換やキースイッチ自体の改造なんかを行うことができる。
僕はデフォで付いている赤軸よりも押下圧が低いピンク軸にOリングを挿入して太さ分ステムが下がりきらなくなる=総トラベルを短縮したものに換装した。
ちなみにChoc V1の総トラベルは3mmらしく、動作点は1.5mm。1mm厚のOリング1個は挿入できた(理屈上は総トラベルが2mmに短縮できた)が2個目は流石に安定しなかった。
最近はJunkfoodCustom特注のAmberスイッチという動作点が1mmに短縮されたものが発売されていて非常に気になるところだが・・・
Kailh Low Profile (Choc) Switch Set – Junkfood Custom Arcades
使い勝手
何をおいてもとにかく軽い!小さい!
伝わりやすそうなところだとNintendo Switchの外周をちょっと大きくした程度、SteamDeckよりちょい小さい位。外に持ち出して遊ぶには手軽なサイズ感。
机の本棚に差しておけるコンパクトさなんで、昼休みにちょっと遊ぶなんてこともできる。
最近は同じようなキースイッチをボタンとするタイプのコントローラも多く出回っているが、 Kailh Choc V1のキースイッチを採用しているものはSnackbox Microシリーズ以外なかなか見かけないので特殊な点といえるかもしれない。
前のコントローラではプレイ中に弾き気味の入力をするとキーキャップやキースイッチ自体が外れてしまうのが致命傷だったが、 ステムの形状差やバネの反発力なんかが影響してなのか、Snackbox Microではプレイ時に外れるような気配はなさそう。
CherryMXの+やKailh Choc V2の⊕ようなステムはどうしても中央でボタンキャップを支える形になるので押し込んだ際にぐらつくが、 その点においてChoc V1のステムは物理的に幅があることによって安定感があるのもメリットじゃないかと思う。
で、筐体が小さいとなってくると不安なのが操作性。
僕は掌の付け根(小指球っていうらしい?)あたりをガッツリ接地させて手の位置を固定したい方なので特に縦の長さが無いのが不安要素だったのだが、 これは筐体が薄いことによってそこまでは問題にはならなかった。
机置きなら十分に指が届く程度の高さに収まっているし、軽いとはいえ筐体の底面が金属製の重りになっているため安定感もある。
膝置きの場合は姿勢の窮屈さはいくらかあるものの、遊べない程ではないかな。↓みたいな作業用ボードを使ってしまうという手もある。
有志が作った筐体を拡張するパーツの3Dデータが公開されているので、どうしようもなければこれをDMMあたりで出力して解決できるかもしれない。
一つSnackbox Microの特異なことを挙げるとボタンが中央が窪んだ凹型な点だろう。
一般的なアケコンのボタンは程度には差があれ大体は凸型なので正直なところ最初は違和感あった。
例えば半回転入力なんかで筐体表面を撫でるようにしてボタンを順に押してくような操作はし辛いんだけど、 代わりに縁を弾いて素早く入力するのなんかはやりやすいので、絶対的な良い悪いではなく慣れと好みの問題の範疇かなあとは思う。
ちなみに中央部が盛り上がった凸型ボタンも公式に用意されているので別途注文することはできる。
MICRO Convex Keycap Set – Junkfood Custom Arcades
まとめ
そんなこんなで良い点をまとめると以下のような感じだろうか。
- 圧倒的なコンパクトさ
- Choc V2スイッチなためデフォルトで総トラベル短め
- ボタン・キーキャップの安定感高め
一方で悪い点を挙げると
- (PCB直付けタイプなんで当たり前だが)ボタン増設はできない
- Kailh Choc V1向けのボタンキャップは公式以外でなかなか売っていない(CherryMX用とかだと良さそうなものが出回ってるのだが)
- しかし公式サイトからオプション品の類を購入しようとするとアメリカからなので送料がかなりかかる
という感じだろうか。
が、ここで朗報。最近国内に販売代理店ができた模様。
本体の値付けは正直うーん・・・って感じではある(それも為替を考慮するとしょうがない)が、 将来的にオプション品を扱ってくれるような記載はあるんで、それでキースイッチやボタンを買えるようになるのを期待している。