前の記事でも書いたように兎にも角にも「レバーレスコントローラというものを使ってみたい」とは思ったものの、いかんせん入手性に難がある。 本家Hitboxは中々良いお値段だし、2022年4月当時は今ほど個人制作などの供給もなかった。
そんな中でAmazonで買える(マケプレなんで警戒はしたがブランドと同名の販売元だったのでマシかなと)・相対的に低価格で良さそうに見えたのがTruboostのレバーレス。
いわゆるアケコンのボタンが使われてるタイプと薄型のものがあり、またそれぞれにPSへの対応のあるなしのバリエーションがあったのだが、とりあえず雰囲気が掴めれば良いやという気持ちで選んだのがB1-PC。
いじり甲斐ある構造
作りとしてはキーボードでも使われているキースイッチが刺さった基板をアクリル板でサンドした構造。 円形のキーキャップを挿してボタンとしている。(単体でも売ってた)
つまり、見た目上はゲームコントローラなんだけど、構造的にはキーボードそのもの。
ガジェットいじりが好きとしてはアツいのがキースイッチが抜き差しで交換可能なこと。 ボタンの押し心地をある程度自分好みにカスタマイズできるんですな。
元々はCherryMXの黒軸が刺さっているのだけど、これをもっと軽い力で押せる&反応距離の短い銀軸に交換したり、
Oリングを挟んでストロークを短くしたりと、このあたりのカスタマイズ性にはグッと来るものがあった。
最終的にはOリングでの調整にも限界があるなということで、CherryMX互換の端子でありながらロープロファイルのような動作感になるキースイッチを買って入れてみたりした。
Tecsee Medium Switch / Linearshop.yushakobo.jp
で、目論見どおり総トラベルは短くなったのだが、そもそも元々の高さが低くなりすぎてしまってボタンを押下した時筐体よりも低くなってしまうのが心地悪く、 高さを調整したキーキャップを3Dプリンタで自作して置き換えたりした。
構造的な難点
そんなわけで初レバーレスとして楽しめてはいたのだが、やっぱり難だなーと思う点はいくつかある。
1つがボタンの押し心地。散々キースイッチをいじっていることからも分かるように、やはりデフォのキーボード準拠のキースイッチというのはゲームボタンとしてみるとストロークが長すぎる気がする。
ここに関してはキースイッチ自体を分解してワッシャーを仕込むとかもう少し手を入れる余地はあったかもしれない。
2つ目がキーキャップやキースイッチの外れやすさ。ボタンを丁寧に押してる分には問題ないのだが、弾き入力気味に遊んでいるとたまにキーキャップが外れて飛んでいってしまうのがストレスだった。
そのあたり加味して自作キーキャップにした際にはキツめにしたのだが、そうすると今度はキースイッチが基板から外れるようになってしまった。正直これは致命的なように思った。
おまけとして自分の場合は上下ニュートラル対応の問題。これは新しく購入した場合は対応した基板になっているらしいのだけど、僕のはそういうのができない世代のやつだったぽい。
販売元にメールするとなんとかしてくれるらしいけど、先の問題もあって結局別のレバーレスコントローラを購入する方向になってしまった。
後知恵的な話
そんなわけでガジェットオタク的には触ってて面白い一品ではあったんだけど、長期的に使っていける代物ではないかなーというのが個人的な感想になる。
(今後も記事上げてこうと思ってるんだけど)その後に別のレバーレスコントローラを触った後に自作したりした経験からいうと、初手で手を出すならむしろ通常のアケコンのボタンを使っているラインナップの製品を買った方が長期的には良かったかもしれない。
三和ボタンなら品質は間違いないし、筐体をそのまま活かして基板を自前のものに変えるとかもできる気がするので。