SF好きを自認するからにはスルーするわけにはいかないと思い、しばらく通勤の間の暇つぶしとして観ていたのがフィリップ・K・ディックの短編を題材とした一話完結のドラマシリーズ『エレクトリック・ドリームズ』。
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宇宙の深淵を覗く窓、ホログラム踊る猥雑な町並み、人に似て非なるモノ・・・目まぐるしく奇妙な光景を写すOP映像には否が応でも期待値を上げられた。
続きを読むSF好きを自認するからにはスルーするわけにはいかないと思い、しばらく通勤の間の暇つぶしとして観ていたのがフィリップ・K・ディックの短編を題材とした一話完結のドラマシリーズ『エレクトリック・ドリームズ』。
宇宙の深淵を覗く窓、ホログラム踊る猥雑な町並み、人に似て非なるモノ・・・目まぐるしく奇妙な光景を写すOP映像には否が応でも期待値を上げられた。
続きを読むシーズンごとに感想を記していくつもりだったんだけど、あまりにハマってついつい先を急いでしまい気づいたらプライム・ビデオで無料のシーズン6まで観てしまった。
スターク家とラニスター家の対立は、やがて王国全体を巻き込んだ戦乱へと発展してゆく。混乱の中で野心を燃やす者たちの裏切りや下剋上、刻々と変容する勢力図、そして暴かれてゆく王国の歴史の闇。
剣戟アクションありファンタジー大河ありミステリーあり人間ドラマあり・・・注目する人物によって様々に味わいが変わるのが面白い。
可憐な少女は復讐者となり、道具のように使われていた者が権力を握る。一見すると悪人のように見える人物が話が進むにつれて別の側面が見えてきたり、他の人物との関わりの中で変容していくなど、尺の長さを存分に活かした重厚な人物描写が魅力ですな。
続きを読む評判は常々耳にしていて観たいなーと思っていたんだけど、この前Amazon Prime Videoで配信が始まったので観てみたら、なるほどこれは確かに面白い!
家柄・血脈・名誉・愛。剣と魔法のファンタジー大河ドラマ。
賢明なる北部の太守エダード・スタークは国王ロバート・バラシオンを補佐する「王の手」の任を命じられる。王都には今や陰謀が渦巻いていた。
一方その頃、簒奪された先代の王家ターガリエンの生き残りの兄妹は、狭い海を隔てた東の地で騎馬民族ドスラク人と結び、王国の奪回の機会を伺っていた。
時を同じくして北の果ての「壁」の向こう側からは不穏な気配が漂いはじめる。王国に冬の気配が近づいていたのだった。
続きを読む放映当時はロボアニメファンからは色物と敬遠され、アイマスファンからはそっぽを向かれた作品。プライムビデオのラインナップに入っていたので、なんとなく興味があって観てしまった。
月の崩壊と共に発見された意思を持つ地球外物質。それをコアとして作られたロボットiDOLは、選ばれた少女のみが操縦することができた。iDOLを駆り危険な隕石を除去するアイドルマスターとなった天海春香は、やがてiDOLを巡る戦いに巻き込まれていく。
今でこそよく見かけるようになった巫女としてのパイロットと異種知性体としてのロボットの交流ものである。
続きを読むちょっと間があいちゃって本数あるんでザーッと。
キアヌ・リーブス演じる元殺し屋が、ロシアン・マフィア相手に大暴れ!
本作は何と言っても銃撃に打撃・関節・投げを組み合わせたガンフーが見所。
銃撃と格闘を組み合わせといえばガン=カタが思い出されるところだが、 あちらとは違い派手さを抑えた地に足の付いたアクションとなっている。
だが、派手さが無い=迫力がないわけではない。
小さく緩慢な動きながら的確に敵の戦闘力を削ぎ、 そして残弾数を把握しながら一人に二発ずつの銃撃で確実に仕留めていく。
その職人じみた所作がなんともいえぬ説得力をもって映るのだ。
また、アクション以外では裏社会の設定が面白い。
裏社会で独自の通貨としてやりとりされるコイン、戦闘は御法度な中立地帯のホテル、仕事人同士の奇妙な絆。
続編の話もちらほら見かけるけど、このへんの設定が上手く活かされると面白そうだな。
賭場荒らしを始末をつけるため、ブラット・ピット演じる殺し屋が右往左往。
ポスター宣伝なんかだとスタイリッシュに悪人を裁いて回る映画にも見えてしまうが・・・
チンピラの稚拙な犯行にアコギな賭場の仕切り、まるで仕事のできない同僚にケチな組織上層部と、 「スタイリッシュ」とは程遠いグダグダした世界の中で、 BGMにしつこいぐらいに政治経済のラジオニュースを流しながらウンザリ顔で始末をつけて回る。
批評なんかみるまでもなく、 あからさまにアメリカの政治経済を透かした作品なのだ。
好意的にいえば『ファーゴ』とか『さらば青春の光』とか『バッファロー'66』みたいな不協和音を楽しむ物語なわけだけど、 演出がうるさすぎる印象が強くて、 観終わった時に観客としての「快」につながる部分が無いのが辛いなーというのが率直な感想。
一作目は名画座の二本立てで観てて、実のところ途中で寝てしまってあまり良い印象が無かったんだけど、 なるほどちゃんと見るとアクションのキレは凡百のアニメ実写化とは違う凄みがありますな。
どシリアスに見るにはちょっと白けてしまう場面があるのが残念ではあるけど、 原作ファンにも嬉しい要素がかなり盛り込まれているのも良い。
『STEVES』読んだついでということでスティーブ・ジョブス映画を2本。
まずは2013年のアシュトン・カッチャー主演の方。
関係者には酷評されてるし、話の流れもしっちゃかめっちゃか・・・ではあるんだけど、 唯一アシュトン演じるスティーブ・ジョブスのそっくり具合だけはすごいと言わざるをえない。
次は2015年版。
ちょうど『STEVES』の最終回であるMacintoshの発表から始まる。
卓越したプレゼンテーターであり、周囲に嫌われずにはいられない人格破綻者であり、そして父であるジョブスが描かれる。
今ひとつドラマとしては乗り切れない感じはあるけど、こっちはウォズニアック氏には絶賛されているっぽい。
21世紀的にアップデートされた西部劇。
ジャンゴとシュルツの奇妙な友情と妻を取り戻すために何物をも犠牲にする固い決意、 きっちり悪人をぶちのめす爽快さにあっという間の2時間半だった。
そんなわけで何も考えずに見る分には非常に楽しい一本なんだけど、 ちょっと立ち止まって考えると「あれ、もっと穏便に解決できたんじゃ?」「あれ、その攻撃に妥当性は?」と思う箇所もある。
リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード DVD通常版
落ちこぼれ達が時に失敗し仲違いしながら、 己の欠点を認めて互いの長所で助け合って苦難に立ち向かう。
教科書どおりといえばそれまでな筋書きではあるが、 馴染みやすい絵柄や小気味よいテンポで観ていて楽しい作品だった。
スーシィの憎まれ口を叩きながらも暖かく友人を見守る感じは良いね。
今やってるTVシリーズも楽しみ。(また例によって期待値が高いから逆に観れてない状態なんだけども)
舞台はペンギンもアザラシもウイルスもいない南極ドームふじ観測拠点。 狭い建物と極限環境の中でのむさ苦しいおっさん達のシュールな日常。
ともすれば退屈な仕事、家族や恋人と遠く離れたつらい職場だが、 そこでせめてもの癒やしにと奮闘する料理人の姿が面白い。
国家を維持するため、人工知能が個人を罠にはめる。
描写はせいぜいHALレベルの陳腐なものではあるんだけど、 情報機器が溢れる21世紀においては狭い宇宙船の中ではなく広い外の世界でも監視されコントロールされうる感じは面白い。
年甲斐もなく娘の親友に欲情する父、 誇大な上昇欲とままならぬ現実にゆれる情緒不安定な母、 思春期のコンプレックスを抱えた娘。
登場人物の誰もが自らのあり方を見失い、 そして破滅へと突き進んでいく。
以前に『アメリカン・サイコ』を見た時ついでに本作の概要も目に入っていたので、 ひたすら救いのない病的な物語なのだろうとは思っていたのだが、 バッドエンドながらも一筋の救いのある終わり方だったのが妙に心に残った。
登場人物はどいつもこいつも自分のことしか頭にないくせに一丁前に他人を型にはめようとする本当に碌でもない人達なんだけど、 それでも最後にモラルや愛を思い出すところに、 単に皮肉なだけの物語ではない魅力を感じた。
今季はなんだかんだでちゃんと追った作品が多かった。
毎期のことながらイゼッタとかユーフォニアム二期とかいったカロリー高そうな作品はまだ積んでて、 「明らかに好み」か「明らかに下らない」作品ばかり優先して観てる傾向ではあるんだけど。
個人的にはシリーズでも一番好きな4部。
これまでのシリーズが非常に高クオリティだったことと比較すると、 今回のシリーズでは「あれ?」って感じの絵の時があったりと少し残念に思う部分はあったけど、 箱庭的な世界観やひねりのあるバトルはアニメで見てもやはり面白い!
この箱庭感てペルソナの4・5にも通じるものがある気がする。
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全くノーマークだったんだけど、いつの間にか毎週の楽しみになってた。
よくあるスケベアニメかと思いきや、突き抜けた馬鹿さ加減とあくまでド直球なスポ根ノリに、 エロさを感じる間もなく笑わされてしまう。
前期よりはだいぶ見やすくなったけど、やっぱりぶつ切り感ある脚本にスベりまくりな会話劇。
キャラクターに全く思い入れを持てない段階で「良い話」っぽい展開をぶつけられてもなぁ・・・
3Dの出来は凄かったんだけど、それしか好印象な部分が無いかも。
流し見枠だった。
同じく3Dなアニメ。
動きにいささか人形感を感じてしまう部分もあったけど、 表情の作り方なんかかなりこなれてきた感じがあって3Dアニメーション技術の向上を感じる。
不死にスタンド能力と、ちょっと能力もたせすぎじゃないかと思ったけど、 意外なほどに緊張感を保ったまま物語が展開できてて楽しめた。
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途中で延期が入って再開、と悪い意味で話題だった作品。
あまり魅力的でないロボデザインにイマイチ盛り上がらないバトルと、 正直キャラデザぐらいしか売りになるものが無かった気がする。
これまた流し見枠だった。
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マクロスとアクエリオンは毎回ビックタイトルなので一応録画するのだが、 いつもピンと来なくて途中で切ることが多い。
そんなわけで本作もどうかなと思っていたのだけど、 空戦や楽曲なんかは流石に質が高くて、それに引っ張られて全話鑑賞。
話としてはやっぱり空戦のまっただ中にヒロインがスカイダイビングしてく世界観に乗り切れないなーとか、 主人公のしゃらくささイラッとするなーとか、三角関係の駆動力が弱いなーとか、 そもそも最終話段階で色々と解決してなくてモヤッとするとか。
いつか観たいと思っていたら丁度よいタイミングでプライム入りしていたので。
リアルロボットの極地としての使い捨てられるATの設定やハードボイルドな戦場の描写なんかがよく挙げられる本作だけど、 意外と後半の人類史SFとしての色合いを帯びる感じも面白かった。
関連作も気になるとこだけど、総じて評判が微妙なんだよなあ。
確かに本作の綺麗な終わらせ方からすると、何やっても蛇足な感じになりそう。
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どこまで原作のノリをアニメ化できるものかと思っていたが、 しっかり熱量を動画に乗せてきていて好感。
信長の邪悪さと親心みたいなものが共存してる感じとか良い。
でも声SEはいらんかったかも。
某作の大ヒットのせいか近年なにかと魔法少女ものというのが作られているのだけれど、 百合っぽい感じにすればお前ら喜ぶんだろ的な安易なキャラ配置とか特に意味のない残酷描写チキンレースなストーリーとか、 表層的になぞっただけの雑さを感じてしまうものが少なくない。
そこからいくと本作はかなりフラットな作りだったんだけど、 キャラクターの掛け合いやシリアスっ気の配分なんかはかなり良くて観やすかった。
設定や敵キャラにイマイチ魅力がなくて、話の駆動力が弱いのが勿体無い気はするが。
メインとなるのが父と娘という関係性というあたり、アニメ視聴者の年齢層を上昇が感じられて面白いなーと思ったり。
前にもちょこっと触れたけど、やっぱりnasne二台体制は気苦労が無くて良い。
今季は録画時間かぶりでBSに切り替えたり泣く泣く切ったりといったことを一度もしないで済んだ。
気がついたらもう12月ということで。
この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクションコミックス)
世間じゃ大絶賛の嵐なんでなかなか言い難いところではあるんだけど・・・ 個人的にはそこまでピンと来なかった。
確かに普通の一個人からみた戦争の風景を視点を逸脱せずに丁寧に描ききった作風は好感を覚えるし、 作品としても良くできたものだとは思う。
・・・思うのだけど、事前の評判に圧されて観に行った身からすると、 ちょっとヨイショが過ぎるかなーと感じてしまったのが正直なところ。
主演に起用された女優の天然っぽさがキャラクターにマッチしてるというのは異論はないけど、 演技的に替えが効かぬほどに凄く良かったとまで持ち上げられているのはちょっと疑問符。
(僕は不思議ちゃんみたいなキャラ付けが根本的に好きじゃないので、 主人公のキャラクターにも声優を勤めた方にもとくに萌えられず、 そのへんが原因となって世間と感じ方に乖離があるのかもしれないけど)
特に幼少の時期あたりなんかでは僕にはどうにも異物感があった。
他にも色々と「~な表現は新しい!」みたいに推されてるポイントはあったけど、どれも針小棒大な評価なように思える。
クラウドファウンディングだの芸能界の闇だのといった作品外の物語にもそんなに興味が沸かないところでもあり、 僕には世間で言われるほどの魅力は感じられなかった。
さて、本作については反戦か否か的な議論が一部で湧いてたのが記憶に新しい。
敗戦国が戦中を描けば自ずと苦しい風景になるわけで、 戦争に否定的であることを反戦と呼ぶならば、 そりゃまあ好むと好まざると反戦という枠になるだろう。
ただこれが 「どれだけ凄惨な状況を描いて視聴者に不快感を催させるかチキンレース」だったり、 あるいは「キャラクターが明らかに状況を逸脱した視点から物を言う」みたいな、 よくある教条主義的な「反戦もの」でないのは良かったと思う。
「暗黒の時代だった」なんていうのは後の時代の人間が勝手にラベリングしているだけで、 人々はいつだってそれなりに笑いそれなりに泣きながら淡々と生きているのだ。
本作の最後の空襲の母子の光景って何か既視感があったんだけど、 それが何だったのかちょっと思い出せなくてもやもやする。
多分絵的に見たわけじゃなくて話として聞いたか文字として見たかだと思うんだけど・・・
録画にて。
眼帯・アウトロー・潜入ミッション・ナノマシンと、なるほど確かにこれはMGSの元ネタっぽさがある。
Wikipediaなんかを読むとCG全盛じゃない頃の工夫なんかが色々あって面白い。
scenario experiments lain/シナリオエクスペリメンツ レイン[新装版]
『serial experiments lain』は僕はリアルタイムで見た頃は、 散りばめられたギークな用語やSFホラーな雰囲気や独特の画面美術で、 良くわからないなりに妙に惹かれるものがあった記憶がある。
そのあたりシナリオの補足なんかを読むと、 どういった背景でそれらが形作られていったのかが読み取れて面白かった。
serial experiments lain Blu-ray BOX
ボックスもそんなに高くないし、いつか買おうかな。
いやー、怪作というより他にない。ハヤカワがこれを出版せねばと思ったのも頷ける。
どう切り取ってもネタバレになりそうなんで語りづらいところはあるんだけど、 とにかくこの悪ノリに悪ノリを重ねてどんどんスケールが大きく加速していく感じの心地よさは実にSFだなーと思えた。
タイトルの元ネタは↑だと思うんだけど、そのうち読んでみたいな。
ここのところのプライムビデオに追加されるラインナップが、 ロボアニメファンとしてはいつか観たいと思ってたものばかりで凄く俺得。
今だとボトムズを観てるんだけど、ハードボイルドな世界観がたまりませんな。
主人公のキリコの感情に乏しいけれど決して冷徹なわけではない感じは、そこはかとなくオルフェンズの三ヶ月にも通じるものを感じる。
(そういやオルフェンズもラインナップにあるのね)
次はイデオン、エスカフローネあたりから押さえていきたい。
とりあえず正月の暇つぶしには困らなそうだ。