そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

漫画『鋼の錬金術師』感想

 『鋼の錬金術師』といえば実写映画が悪い意味で話題に上ったりする昨今だけど、それとは特に関係なく単にKindleがセールだった機会にちゃんと読んでみようと思って大人買い。思い立ったらすぐ買えるし場所も取らないし、良い時代になったものである。

 アニメも原作も断片的に押さえていた程度で、一貫したストーリーとしては中央刑務所のあたりまでしか把握していなかったのだけど、改めて全部を読んでみて構成の巧みさに驚かされた。それぞれ個別の話だと思っていた要素が、壮大な陰謀のひとつの線に繋がってゆく展開には気持ち良さすら感じた。


 どこか柔らかさのある一見するとほのぼの系の絵柄なのだが、それとは裏腹に「何かを得ようとするならそれと同等の対価が必要だ」という言葉に象徴されるように結構ハードで毒のある物語なのが魅力だ。

 人体錬成に挑み身体を失ったエルリック兄弟をはじめとして、錬金術に関わる者たちは皆どこか欠落を抱えている。屈強な肉体を持ちいかにも豪傑といった風情のアームストロング中佐も、なんでも完璧なように見えるマスタング大佐でさえも。

 物語が進むにつれて壮大な陰謀が明らかになってくると共に、キャラクターの厚みが増してくる話運びは実に見事だった。


 この作品は二度アニメ化された他に、それぞれでオリジナルストーリーの劇場版が作られており、特に二作目の『~嘆きの丘の聖なる星』が結構評判も良さそうなので気になるところ。幸いにしてNetflixの方にありそうなので、暇を見つけてチェックしておきたい。

『スパイダーマン:ホームカミング』感想

www.spiderman-movie.jp

 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で強烈なデビューを果たしたスパイダーマンのMCU版新シリーズがついに公開!MCUの今後の展開を追うためにも押さえておかねばなるまいということで、早速観てきた。

 世代柄スパイダーマンといえばサム・ライミ版のイメージが強いのだけど、あちらのピーター・パーカーは悩める青年/どこか陰のあるヒーロー像だったのと比べると、今作は空回りする少年/半人前のローカルヒーローといった感じだ。(そういやアメスパの方はちゃんと観れてないままなんだよなー。いつか見なきゃ。)

スパイダーマン (字幕版)

スパイダーマン (字幕版)

 存在からしてどうしても陰鬱な方向の行ってしまうキャプテン・アメリカ周辺とのバランスを取ってなのか、ひたすらにコミカルな演出がなされていた。そして話のテンポも小気味良くアクションも迫力があり、過去作のパロディもクスッと笑えて、あっという間の二時間だった。

 ラストバトルの舞台が夜で、折角のアクションがちょっと観にくかったのは残念だったけど。

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スプラトゥーン2 ヒーローモードやっとクリア!

 ギア集めのために金稼ぎにいそしんだりサーモンランでバイトに明け暮れたりで後回しになっていたヒーローモードをやっとクリア!

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 前作から大幅に増強されたステージギミックによりエリア5なんかはかなり苦労した。

 一応ネタバレではあるんで以降注意。

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『小説BLAME! 大地の記憶』感想

小説BLAME! 大地の記憶

小説BLAME! 大地の記憶

 映画版はかなりアレンジの入った作り、前のアンソロジーはスピンオフ的な作品集であったのに対し、本作は原作の展開を忠実になぞったものとなっている。

 少年との旅から始まり、生電社への潜入とシボとの奇妙な共闘、そして遙かに伸びる柱廊を登り世界を隔てる超構造体を穿つまでが描かれる。(原作でいうと新装版の1巻~2巻前半まで)


 原作の雰囲気に合わせてか、著者である冲方氏のマルドゥックシリーズのイメージからするとかなり抑えめで淡々とした文体に最初は正直ちょっと乗りにくさも感じた。ただこれも話が進むごとに段々と調子が馴染んでくる。

 小説という情報密度の高い媒体にしてこの進み具合から察することができるように、話の展開自体は原作に沿いながらも、そこにかなり著者による解釈が介在している。原作ではとかく黙して語らぬ霧亥の内面が描かれ、あまりにさり気なすぎて読み飛ばしてしまいそうな要素に意味が付加される。ああなるほどそういう風な見方もあるかという箇所もあれば、いやそれはちょっと違う気がするなという場所もあるが、少なくとも筋を知っている物語でありながらも飽きることは無かった。

 個人的に特にグッと来たのがシボ女史への視点であり、己の身すら改造するサイバーパンクを体現したようなキャラクターでありながら、それでいてその本質に最も人間らしさを宿しているという描写にはハッとさせられた。このあたりのキャラクター性の肉厚さにはなるほどマルドゥックシリーズと通ずるものを感じる。

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 サブタイトルからしてなんとも対になるものが出来そうな感じだが、果たしてこれはシリーズ化してくのだろうか。個人的には東亜重工あたりなんかは他人の解釈ではどのように写るのか、是非とも読んでみたいところだが。

小説BLAME! 大地の記憶

小説BLAME! 大地の記憶

ピータン+ネギ+豆腐

昔からどうにも中華食材全般が苦手なのだが、例外的にピータンは大好きだったりする。

あえてピータンのためだけに中華料理屋に入るのも気が乗らないしなーと思っていたところ、近所のスーパーの中華食材コーナーに普通に置いてあるのを発見して、これはと思い買ってみた。

↑全く同じパッケージのが売ってたので、結構大手なのだろう。評判も良さ気。


勿論そのまま切って食べてもよいのだが、この季節なら絹ごし豆腐の上に刻んだネギとピータンを乗せて冷奴風にして食べるのが旨い。

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豆腐によってピータンのクセのある味がマイルドになり、ネギによって臭みが緩和されて食べやすくなる。

スプラトゥーン2 第一回フェス「マヨネーズvsケチャップ」雑感

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 サーモン・ランもギア集めも楽しいけれど、スープラトゥーンといえばやっぱり欠かせないのがフェス!貴重なスーパーサザエが手に入る機会でもあるわけで、逃すわけにはいかない。当然参加してみた。

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『超ヤバい経済学』感想

超ヤバい経済学

超ヤバい経済学

  • 作者: スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー,望月衛
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/09/23
  • メディア: 単行本
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 前作同様に「経済」という単語から連想されるような金回りだけに留まらない「インセンティブと人の行動」に関わる様々なテーマが語られる。

blue1st.hateblo.jp

 今作でも

  • 売春の経済合理性
  • テロリストの割り出し
  • ニューヨークで発生したある事件を題材とした人の「思いやり」の正体
  • 病院と環境問題

といったバリエーション豊かな話題が触れられている。

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