久々に技術ネタ。
これまでのキャリア的にも自己認識的にも僕の主戦場はサーバサイド開発だと思ってるんだけど、何の因果か最近はフロントエンドとGKE使ったインフラ周りという、バックエンドのプログラム”以外”の部分をいじっている。
Web全般が興味の対象ではあるし、方向性として「ゆるふわジェネラリスト」を目指そうと思っているのでそれ自体には特に不満は無いというかむしろ良い機会だと思ってはいるけど、これまであまり本気で取り組んできたわけではないので現実的な問題としてフロントエンド開発の知識が絶対的に足りなかった。
よく言われることだけど、フロントエンド開発まわりは移り変わりは激しい。ここ2・3年で大凡固まってきたとはいえ、横目で見ていた程度の人間がいきなり入っていくには厳しいように思えた。
何が辛いって、ネットの記事なんかをググっても書かれた時期によって使ってるツールが全然違って参考にならなかったり、ドキュメントを読んでも個別のツールについては分かっても全体感が掴めなかったり・・・。
そんなわけで良い感じに情報がまとまった書籍は無いかとAmazonを徘徊していて目にとまったのが今回の書籍。最近の出版ぽいし説明読む限りではぴったりだし適度に薄そう。Kindleのみでの出版というところにはやや警戒心も沸いたけど、十分に安いということで思い切って買ってみた。
- 作者: 松田承一
- 発売日: 2016/08/25
- メディア: Kindle版
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内容は簡潔に
- ざっくりフロントエンド開発をとりまく現状確認
- npm、browserify、babelを導入して開発環境を整える
- express、react、reduxを使ってTODOリストを作成する
といった流れとなっている。
順を追って「なぜ必要なのか」を解説しながらツールを設定していくので、「よく分かんないけどなんか上手くやってくれる」みたいな状況に陥らず、地に足がついた形で学べるのが良い。
es6の文法はまどろっこしさが無くて良いし、ちゃんと使えばnpm-scriptsはすごく便利だ。UIをパーツで扱えるreactの有り難みもなるほどよく分かった。
雑誌より詳しく、ガチな技術書ほど回りくどくなく、ネットの記事よりも体系的なのがちょうど良い感じだ。分量としては一冊の本にするには短いのだが、だからこそ小回りの効くKindleでの出版に向くようにも思う。
今回は学習を進めるにあたってGitlabにリポジトリを立ててコードなり操作記録なりを保存してたのだけど、これは後で見返したりする上で非常に良かった。後知恵で言えば、開発環境構築もAnsibleで記述すればなお良かったかもしれない。学習をGitで管理するのは結構おすすめ。
そんなこんなで学習したのだけれど、職場で使うことになったのはVue.js、Vuex、Webpackだったりするので、実のところ直接的にはそんなに役には立たなかった。ただ、それでも共通する部分は少なからずあるわけで、トレンドを把握しておいたことで理解しやすかったのは間違いない。
こういう安価で良い意味で薄い技術書のスタイルも結構アリだなーと思った。
- 作者: 松田承一
- 発売日: 2016/08/25
- メディア: Kindle版
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ちなみにもう一つの「最近やってること」であるKubernetesとかGoogle Container Engineとかについてはもう一個のブログの方でちょいちょい書いてる。