何気なくNetflixを眺めてたら韓国で実写化された『人狼』が配信されていたので観てみた。
本作はアニメ映画『人狼 JIN-ROH』を元にしつつ、舞台を2029年の南北統一に揺れる韓国に移している。
- 発売日: 2016/09/07
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202X年、周辺国の情勢悪化に対抗するために南北朝鮮は統一を宣言する。しかし、各国の思惑や内部の権力闘争により国内の状況は混沌を極めていた。中でも疲弊した国民生活の理由を「強制統一」にあるとしたテロ組織セクトに手を焼いた政府は、これに対抗するためにプロテクトギアを身にまとい強力な火器で武装した特機隊を組織した。
物語の大筋は原作を踏襲しつつも原作では(少なくとも学生の時分の自分には)分かりにくかった背景部分を明快にし、その上で見栄えのするアクションシーンを追加している。それでいて原作の持つジメッとした空気感を崩さない良アレンジ。
韓国俳優には明るくないんだけど、主人公の感情の薄い感じとかアニメで言う辺見役の方の人の良さそうな顔が狂気に豹変する演技とかもなかなかのもの。
ヴィジュアル面でも特徴的な暗渠やプロテクトギアの威容はきっちりと原作を再現しながらも、南山タワーのロープウェイからの幻想的な夜景などの韓国らしい要素が効果的に加えられていた。
実写だと銃弾を弾き爆弾をものともしないプロテクトギアの迫力が半端ないんですな。闇の中からヌッと赤い目が現れる不気味さ、コンクリ壁を貫通する機関銃の過剰なまでの攻撃力、鋼鉄の鎧の重量感。
- 出版社/メーカー: 海洋堂
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そんなわけで八割方満足だったといえるんだけど・・・ラストの改変がなー。いや、題材とか市場ウケとか考えるとああした理屈はものすごく分かるんだけど、それによって後味の薄いベタなアクション作品っぽくなっちゃったのが少し残念ではある。