そんな今日この頃でして、、、

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『アナイアレイション -全滅領域-』感想

 特に観に行きたいものがない週末ということで在宅映画鑑賞。なんとなくSFっぽいビジュアルが目について『アナイアレイション -全滅領域-』を観てみた。

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 とある灯台に宇宙からの飛来物が落下し、周囲に奇妙な領域=シマーを作り出していた。そこへ足を踏み入れた者は戻らず、政府はその情報を隠匿した。

 生物学者レナのもとにシマーの探索任務についていた夫が帰宅するものの、どこか曖昧な様子ですぐに体調に変調をきたしてしまう。夫を救うため、そして真相を探るため、レナは探検隊へと志願する。

 シマー内部ではあらゆる生物が変貌を遂げており、踏み込んだ人間の精神にも作用していた。前の隊の痕跡を探りつつ灯台を目指すレナたちだったが、領域は徐々に彼女たちをも蝕んでいった。


 あえて先に言ってしまうと、本作は物語としてはさして新鮮味のないありがちなSFホラーである。割と視聴者の予想を裏切らないの筋書きであり、小難しいギミックも深遠なテーマも無い。

 ただ、それでも本作が目を引くのは、奇妙で美しい「領域」の生態系の映像美である。揺らぐ光線、色鮮やかなに咲き誇る花、奇っ怪な変貌を遂げた死骸。美しさとグロテスクさが同居した悪夢のようなトリップ感ある光景が広がる。(「鹿」のせいもあって、どこか『ものののけ姫』を彷彿とさせられた)

 一部グロテスクなシーンはあるものの分量としては少なく、ホラー的な驚かし演出なんかも控えめで、どちらかというと雰囲気の不気味さで引っ張る感じは個人的にはストレス無く観られて好みだった。

 最後まで展開を追うと、なるほど冒頭のガン細胞の話が繋がってくる。


 そんなわけで、「傑作」とまでは言えないものの、夜長に気軽に観るには丁度よい作品なんじゃないかと思う。

 原作は3部作みたいだしやりようによっては続編も作れる終わり方だと思うけど、さてどうなるやら。

全滅領域 (サザーン・リーチ1)

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監視機構 (サザーン・リーチ2)

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世界受容 (ハヤカワ文庫NV)

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