そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『スパイダーマン:スパイダーバース』感想

 観たいと思う映画の公開時期というのは不思議と重なるもので、時間と体力を勘案すると取捨選択しなきゃいけないのが辛いところ。さて今回はアカデミー賞受賞で話題の『スパイダーマン:スパイダーバース』を4DX3D・吹き替えで鑑賞。

www.spider-verse.jp

 鬱屈した生活を送る少年マイルス・モラレスは、ふとしたきっかけで"お馴染みの蜘蛛"に噛まれて能力を得てしまう。勝手に手足がくっつき離れない、そんな制御も覚束ない状態ではまともに日常生活も送れない。戸惑ったマイルスは蜘蛛を探しに行くのだが、その先で偶然にもスパイダーマンとヴィランの戦いに巻き込まれてしまう。

 恐るべきヴィランたちを従え、時空を歪める実験を行うキングピン。その力の前にスパイダーマン=ピーター・パーカーも倒れてしまう。ピーターは死の直前、マイルスにキングピンの野望を阻止する鍵を託す。

 特殊能力を得たとはいえただの少年、巨悪に立ち向かう術もない。そんな途方に暮れるマイルスの前に現れたのは、もう一人の"ピーター・パーカー"だった・・・


 アメコミの特色の一つが著作権が出版社に帰属するために同じキャラクターの作品を複数のアーティストが異なったテイスト・アレンジで世に出したりすること。マーベル作品ではこれをマルチバース=平行世界という概念によって吸収していたりするんだけど、本作は正にそれを活かした作品。

 中年太りのスパイダーマンから始まり女性のスパイダーマンがいて、

Spider-Gwen Vol. 1: Greater Power

Spider-Gwen Vol. 1: Greater Power

モノクロのやつがいて

ロボを操る少女もいて

Edge of Spider-Verse #5 (of 5) (English Edition)

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挙げ句は喋る豚まで出てくる。

Peter Porker, The Spectacular Spider-Ham Vol. 1 (Peter Porker, The Spectacular Spider-Ham (1985-1987)) (English Edition)

Peter Porker, The Spectacular Spider-Ham Vol. 1 (Peter Porker, The Spectacular Spider-Ham (1985-1987)) (English Edition)


 姿形は違えども彼らは彼らの世界での「本当の」スパイダーマンである一方で、マイルスだけが「能力があるだけのただの子供」なのだ。そんな彼が、他のスパイダーマンの助けを借りながら「託された遺志」を継いで真のスパイダーマンになっていく。

 周囲からの期待を重圧に感じて己の力を隠していた少年が、為すべきとこに気づき力を発揮する。そんな成長の物語が主軸になっている。


 マイルズの指南役を務めるのが中年太りのスパイダーマン、ピーター・B・パーカー。一見するとみすぼらしくて無責任で飄々としているのだが、それでいて一番マイルズのことを気にかけていて芯の部分では強い正義感を持っている。この手のキャラクターでCV.宮野真守は鉄板ですな!コミカルからヒロイックまで演技がビシッと決まっている。

 己の写し鏡のような存在の輝かしい姿を目にして失われてしまった可能性に気落ちし、それでも為すべきことを為そうと奮闘する。本作は少年の成長の物語であると同時に中年の再起の物語でもあるのだ。年齢がらどうしてもこちらに感情移入してしまった。


 本作を彩る映像表現も面白い。ビルの谷間や森の木々の間をおなじみのスウィングで飛んでいく疾走感、グウェンの舞うようなアクション、時空が捻じ曲がりグラフィティの重ね書きのように連なる世界・・・3Dでの鑑賞なのでコマ割り吹き出し表現はちょっと見づらくは感じたけど、とかく万華鏡のように移り変わる画面には飽きなかった。劇場で観られて良かった思える作品だった。

スパイダーバース【限定生産・普及版】

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  • 作者: ダン・スロット,オリビア・コワペル,ジュゼッペ・カムンコリ,秋友克也
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2019/02/16
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