そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『レディ・プレイヤー1』感想

先週の『パシフィック・リム アップライジング』に続き、今週は『レディ・プレイヤー1』の4DX・吹き替えを鑑賞。これまた4DX向けな作品でした。

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アニメ・ゲーム・映画と新旧様々なネタが入り乱れた、まさにおもちゃ箱をひっくり返したような作品!その根底に漂うコンテンツ愛についつい涙ぐんでしまう場面もあった。


2045年アメリカ。荒廃した現実をよそに、人々はオンラインVR環境「オアシス」上で生活するようになっていた。

ゲームやエクササイズを始めとした様々なエンターテイメントがそこに実現され、人々は思い思いのアバターで日課のようにログインし、そこで通貨を稼いでは商品を手に入れる。

人々の近頃の関心事は開発者ジェームズ・ハリデーの残したイースターエッグ。それを手にしたものはオアシスの全てを手にすることができるという。

主人公ウェイド・ワッツは人生の一発逆転を賭けてイースターエッグに挑むのだが、それはオアシスの利権を狙う巨大企業IOI社との対決を意味していた。


色鮮やかであらゆるエンターテイメントを体験できるオアシスは、まさにテクノロジーが実現した楽園。そこでは人々はどんな姿形にもなれるし、現実では実現できないようなあらゆることを体験できる。

だが、本作でまず描かれるのは色鮮やかなオアシスではなく、荒廃したコロンバスの光景から始まる。射幸性に漬けられ、現実を忘れて人生の全てをそこに捧げる人々はさながら阿片窟のような有様。

楽園は多くの人々からの搾取によって支えられているのだった。


オタク少年の無邪気な夢が、いつの間にか商業主義に冒され悪夢へと転じる。このあたりの描写には、昨今のルートボックスやソシャゲのガチャやe-Sports利権なんかの問題を連想とさせられた。

IOI社の株主ばかりを見る姿勢や「無秩序に挿入される宣伝」のイメージなど、近未来を舞台としながらも、あらゆるエンタメにおける現実の問題の延長を描いているようにも見えた。

どんなコンテンツだって経済活動に支えられている。どこかで収益性を考えなければいけないのは間違いない。だが、商業主義が行き過ぎればファンは置き去りにされてしまう。


かつてワクワクを与えてくれた様々な作品たち。時に世間から奇異の目で見られようとも、それは確かに僕らの心を動かし何かを残してくれた。

本作の様々な描写には、そんな過去の作品の数々へのリスペクトとこれからもそうありたいという願いが感じられて、特に最終決戦の場面ではついつい涙ぐんでしまった。

具体的な物語性とか展開とかいうよりも、こう演出のコンテンツ愛にグッと来たんですな。この感覚を最大限に味わうという意味でも、これまた劇場で体験することをおすすめしたい一品でした。

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

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ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

小説、タイトル違うんですなー。