都内は雪が半端ないですな。
僕は都内で大雪というと226とかパトレイバーとかを連想してしまう程度にはアレゲ脳。
学生時代は本格的な雪国だったんで、それに比べれば量的にはどうってことはない程度なんだけど、路面も歩道も除雪されない分都内で雪が積もった時の方が実生活的にしんどい気がする。
さて、本題。
タイトルの『All You Need is Kill』は所謂ラノベに属するタイプのSF小説なんだが、なんと『edge of tommorrow』というタイトルでハリウッドで実写映画化されたらしい。
最近映画館で予告をよく見るようになり、内容が気になったので原作を読んでみた。
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本作はいわゆるタイムループもの。
謎の生命体の侵攻を受けるようになった世界で、初年兵キリヤ・ケイジは初出陣から戦死するまでを延々と繰り返す。
さながらクリアできない面を前に、セーブポイントから何度も試行錯誤して糸口を探すようなお話。
(僕はモンハンを連想させられた)
やり直しなので体力も装備も持ち越せない。
繋いでいけるのは「経験」だけ。
ジョジョなんかでは時間を遡る能力なんてラスボス級なんだけど、自分がそれをコントロールできるわけでもなければ敵も強大となると、それはもはや時の牢獄でしかない。
最近は流行りなのか単に目につきやすくなっただけなのか、タイムループをテーマにした作品を観る機会が多いが、本作はその中でもかなりループが短い部類に入る。
一口にタイムループものと言っても、ループの長さで物語の旨味は大きく異る。
比較的古くからよく目にするような、数年から数十年、あるいはそれ以上のスパンで昔に遡る系の物語の場合、「過去で何かをしたことで思わぬ影響が現代に起こる」という形で物語が駆動されがちである。
(例:バック・トゥー・ザ・フューチャー、バタフライ・エフェクト等)
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やっぱ最初の作品が一番好き。一部おかしいだろそれって箇所はあるけど、それ差し引いても大好きな作品。
他方、本作や『ミッション8ミニッツ』のような短いループの場合は、もちろん「思わぬ影響」もあるが、もう一つの面白みが「一周目では認識できなかった世界の別の面を知っていく」ことだと思う。
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あのラストには納得いかないけどね……
本作でも、周を追う毎に感傷を失っていく主人公と対照的に、最初はステレオタイプな描写だった周辺のキャラクターが徐々に厚みを持っていくのが秀逸である。
序盤は(というか全体的なベースとしては)文体にラノベという雰囲気をあまり感じなかったのだが、中盤でいかにもラノベ的なキャラ描写の比重が上がる。
読んでいた最中は正直違和感を持ったのだが、これは「ラスト」へ持っていくための正しい演出だった。
さて、映画の方の話。
Edge of Tommorrow - Official Trailer (2014) - YouTube
監督は『ボーン〜』シリーズや『Mr. & Mrs. スミス』のダグ・リーマン。
本作は本格的なSF設定の中でラノベレーベルらしい切ないボーイ・ミーツ・ガールをやってのけてるのが魅力の一つだと思うのだけれど、映画の方は主人公を務めるのは50代を迎えたトム・クルーズ、併せて設定も初年兵ではなくなるらしい。
決してトム・クルーズが嫌いというわけじゃないけれど、ドッカーンドッカーンと派手な爆風の中でハリウッド的美男美女がラブシーンを繰り広げる非常にバタ臭い感じの映像が目に浮かぶのがすごく嫌っぽい。