そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』感想

リュック・ベッソンといえば世界に名だたる監督ではあるけど、個人的には割と駄作ばかりなイメージを持ってしまっている。SFということで本作も観に行ってみたのだが・・・これもそのうちの一つに加わってしまった感じだ。

ヴァレリアン (ShoPro Books)

ヴァレリアン (ShoPro Books)

  • 作者: ピエール・クリスタン,ジャン=クロード・メジエール,原正人
  • 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (1件) を見る


時は28世紀。かつての宇宙ステーションだったものにはやがては異星人までもが集い、いつしか多種多様な生体が共生する巨大な惑星都市・アルファを形成するに至った。

捜査官ヴァレリアンはある惑星の終焉を幻視する。それは、アルファに潜む陰謀の予兆だった・・・


冒頭、デビッド・ボウイのスペース・オディティを背景として、宇宙ステーションにより国境もなく様々な国の宇宙飛行士が手を取り合い、やがて異星人まで訪れるようになる映像から始める。

スペース・オディティ

スペース・オディティ

先に「駄作」とは言ったものの、意外とこの辺のチープで牧歌的なビジュアルイメージ自体は嫌いではない。スター・ウォーズやスター・トレックめいた異星人の共生する猥雑な社会が違和感なく映像化されていて、そこにある種の懐かしさすら感じた。

その一方で、裸眼では見えない位相の違う知性体とやり取りやVRめいた表現なんかには新鮮味があって、映像表現としてはなかなか面白いことをしていたと思う。


カーラ・デルヴィーニュ演じるクールビューティーなローレリーヌはなかなかチャーミングではあったのだが・・・主役のチャラくてタフな捜査官であるヴァレリアンの役に対してデイン・デハーンは合わない気がする。僕の中での第一印象が『クロニクル』だったからというのも多分に影響しているんだけど、彼の美形ながらどこか険があるルックスには役どころとは真逆の神経質で繊細な青年のような印象を抱いてしまうのだ。

blue1st.hateblo.jp


で、最大の問題がストーリー。ぶっちゃけると序盤はあまりの退屈さに少し寝てしまった。後半は後半でお助けキャラが出てきたと思ったら用が済んだらすぐ死ぬ適当さとか、先に大立ち回りしときながらその博愛っぽい収め方はギャグなの?って感じの物語性とか・・・大味な娯楽作品とはいえ、そのへんもう少し気を使おうよ。


そんな感じで、映像表現は嫌いではないものの、それ以外はどうにも受け入れがたい・・・というのが僕の感想となる。まあ、リュック・ベッソンだしね。