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そんな今日この頃でして、、、

コード書いたり映画みたり。努力は苦手だから「楽しいこと」を探していきたい。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』感想

ヒーロー・英雄 映画

いやぁ、マーベル強い。

テーマとしては近いところを描いた(はずの)DCの『バットマン VS スーパーマン』があったばかりだけど、 あっちは残念ながら観客置いてきぼりのとっ散らかった作品になってしまっていた。

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その点で本作は話の筋がシンプルで一見さんにも飲み込みやすく、 その上で関連作品への興味もそそられる、 エンタメ作品としての上手さが感じられる出来だった。

あらすじ

アベンジャーズは国境を超えて平和のために活動していた。

だが、それに巻き込まれて被害を受ける人々もでてきた。

人智を超えた強大な力に対して国連は、 超人たちの活動を国連の要請があった事案に制限し平時には監視をするという「ソコヴィア協定」を採択する。

この協定に対して超人たちは、 アイアンマンを中心とした「世間と折り合いをつける妥協点」として受け入れるべきとする者たちと キャプテンを中心とした「己の正義を制限するもの」として拒否する者とに分かたれた。

そんな中、旧友バッキーにテロの容疑がかかり、 彼を信じ護ろうとする者と国際社会の要請に従って追う者として敵対することになる。

正義って何だ?アメリカ的なるもの

以前からキャプテン・アメリカというキャラクターを「アメリカ人が理想とするアメリカ」を象徴する存在だと感じていたんだけど、 今回はそれを痛感させられた。

国連も所詮は力ある国にとっての世界秩序を保つ機関なわけで必ずしも公正であるとは言いがたいし、 それを除いたところでやはりどんな組織だって間違いを犯したりもする。

そんなわけで、キャプテン=スティーブの全権をそこに委譲してしまうことへの忌避感はそれなりに理解できなくはない。

対となるアイアンマン=トニーも一見理知的な合理主義者なように見えて、 終盤の「ある真実」が明かされた際の行動にもあるように私情で暴力を振るいもするのだ。

だが、戦後日本人的な感覚でいえば、 直感が結果的に正しかったにせよ「個人的正義」で動く暴力にはやっぱり危なっかしいものを感じるわけで 「キャップわがままやなー」というふうに見えてしまったのが本音のところ。

そのへんを「オレは個々人の決断を信じるんや」で大団円になる、 「時に個と個がぶつかり合おうとも最終的には良い結果を導き出せる」という物語が力を持てるあたりは、 実にアメリカンだなーと思わせられる。

よくよく考えると、 独善的なイメージの強いトニーが「公共の正義」側、 国家的存在であるスティーブが「個人の正義」側に立つという構図自体に面白さがある気がする。

個性豊かなキャラクター、関連作品への誘引

本作はタイトルに「キャプテン・アメリカ」を冠しているものの、 実質的にはマーベルヒーロー大集合のクロスオーバー=アベンジャーズ作品である。

これまでにマーベル作品で登場したヒーローたちに加え、 これから出るであろう作品のキャラクターも登場する。

このあたりは商業的な戦略性ありきのもので「バットマン VS スーパーマン」にも共通するところではあるのだけれど、 あちらが異物感ある感じになってしまっていたのと比べると本作は非常に上手くやったなと思わせられた。

本作が初見でも十分に「こういうキャラクター性なんですよー」「こんなに強いんですよー」というのが伝わる出演の仕方になっている。

実際に僕自身も、 スルーしてた『アントマン』や『エイジ・オブ・ウルトロン』で出てきたであろうキャラクターたちのポジションをなんとなく理解できたし、 それでいて作品も観てみようという気にもさせられた。

新スパイダーマンも実に楽しみだ。

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追記:予告通り観てみた。いやー、これはセットで観とくべきですね。

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そして、そんな個性豊かなキャラクターを出しながらも、力のアンバランスさを感じさせない戦闘演出になっているから凄い。

超能力系のヒーローのド派手なCG演出は今では珍しくもないが、 肉弾戦ヒーローもそれに対抗できるだけの説得力を感じさせる体技を魅せてくれる。

いつもながらキャップの盾さばきは圧巻だし、ブラックパンサーの足技の華麗さも見事の一言。


個人的にはマーベル映画のそこはかとないウェーイ感が苦手で、 DCのダークな雰囲気の方が趣向に合ってて肩入れしたくはなるのだが、 それでも作品の出来でみるとマーベルのほうが一枚も二枚も上手だなーという印象を受けてしまった。

今作の終わり方からするに絶対に「次」がある感じだし、それも観ずにはいられないなー。

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「ヒーローを縛る法」ネタでいうと先に出した『バットマンVSスーパーマン』もそうだし、 『ウォッチメン』や僕はそんなに明るくないけど『X-MEN』なんかも近い話があるらしい。

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考えてみると本作と『ウォッチメン』は実に対照的だ。

『ウォッチメン』的皮肉でいえば、いかなるスコープであれ「自分の信じた正義を貫く」なんていうのは狂人の戯言なのだ。


また、絶賛二期放送中の『コンクリート・レボルティオ』は日本版で同じネタをやってのけている。

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お国柄で同じ問題提起に対しても違った答えを出しそうな気がしていて、非常に興味深く観ているところ。